photo by iStock
ライフ

新橋カップルがラブホテルではなく「レンタルルーム」にしけ込む理由

イケナイ人妻の告白

ラブホテルがない街

新橋最大の謎をご存じだろうか。

都下最大の赤提灯街を擁し、日本有数の超大企業が林立するお隣汐留のOLとビジネスマンが夜ごとここ新橋でほろ酔いになるというのに、この街にはラブホテルが無いのだ。

拙著、異界シリーズ第4弾『新橋アンダーグラウンド』では、気になる新橋ラブホテル空白地帯問題について、私なりの取材結果を報告した。

結論から言うと、新橋を含めた港区自体、ラブホテル出店には厳しい制限がある。なかでも都下有数の歓楽街新橋は厳しい監督で有名な愛宕警察署の管轄下にある。

官僚にはキャリアコースというのがあり、東大法学部を卒業し、難関の国家公務員試験上級に受かったごく少数のエリート官僚は、他のノンキャリの出世速度を自転車とするなら、新幹線並みの速度で出世していく。

都下には昔からキャリア官僚の指定席とも言われた警察署がある。東大本郷キャンパスにほど近い本冨士署、そしてキャリア官僚の働く霞ヶ関に近い愛宕署の署長がキャリア指定席の双璧とされた。

キャリア官僚が在任中に傷がついてはいけないと、愛宕署は昔から風俗店の監督が厳しいとされた。ラブホテルが無いというのも、そういった背景があるからだろう。

しかしほろ酔いの男女が夜ごと大量発生するのだから、ラブホテル代わりになる場所が欲しくなる。

香ばしい煙の流れる新橋の飲み屋街をそぞろ歩きながらふと上を見ると、なにやら妖しげな照明がーー。

新橋名物、レンタルルームである。

狭い階段を上がり受付を済ませると、キイを渡されて4畳半ほどの部屋が独占できる。

ソファと簡易シャワーがあるだけ、壁も薄く、通路や隣室の音が筒抜けなのだが、カップル利用料金45分で1800円前後と超低料金だ。

新橋はレンタルルームが一番栄える街である。

拙著ではページ数の都合で泣く泣く割愛したレンタルルームを巡る男女の艶事を、ここで公開しよう。

 

アラフォー人妻に突撃取材

新橋の象徴、駅前SL広場を見守るかのように建つニュー新橋ビル。

夕刻になると、人待ち顔の男女がビルの入口や入ったあたりの壁ぎわに増殖する。

目を引くのは男たちの平均年齢の高さである。若くても50代、だいたいが60代から70代、なかには80代らしき御仁もいる。女のほうも熟女がほとんど。

昼間から人待ち顔でSL広場やビルに立っている40代前後の女の多くは交際クラブかデリヘルであろう。

突撃取材でインタビューを申し込もうと、時間をもてあまし気味の女性複数に声をかけてみる。声をかけていくうちに調子がのってきて、何度か断られても、そのうちいけそうな気になってくる。

photo by iStock

するとニュー新橋ビルで何度か見かけた女性を発見。40歳前後、服の上からでもはっきりわかるめりはりのある肉感的な女性だ。

長い黒髪と黒系のスカート、セーターがよく似合う。

デリヘルに勤める風俗嬢とは匂いが異なる、プロ臭が希薄ながらも全身から放散されるエロティックな雰囲気は昼間の不倫を感じさせる。

本日もニュー新橋ビルの1階、紳士服売り場前に立っている。

男と待ち合わせなのだろうとしばらく見ていると、彼女はiPhoneのLINEを確認してその場から立ち去ろうとした。

声をかけるならいまだ。

「あの、いま新橋を取材しているんですが」

話をしているうちに、こちらの意図がわかったらしく、このつづきはニュー新橋ビル1階にある椿屋珈琲店ですることになった。

新生・ブルーバックス誕生!