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企業・経営 ライフ 週刊現代

アマゾンが「西友」「ファミリーマート」を買収する日

特別対談「最強企業の一手先を読む」
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アメリカで生まれた小さなネット通販会社は、いまや時価総額世界4位の巨大企業となった。日本上陸から18年目。世界一の品揃えとすぐ自宅に届く物流システムを武器に、数多くの小売りを駆逐して成長してきた。もはやアマゾンなしの生活は考えられない。だが「アマゾン一強」の未来は果たして本当に明るいのか。

安く早く何でも買える

鈴木 ここ数年でアマゾンを使う人が急増したことで、これまでとはまったく違った買い物の風景が広がるようになりました。わざわざスーパーや百貨店に行かずとも、ネット上でポチッとワンクリックするだけで、買い物ができてしまう。

田中 はじめは書籍のオンライン販売からはじまったアマゾンですが、いまでは雑貨、家電、アパレル、生鮮食品、玩具など、まさに「何でも買える」。

わざわざ郊外の量販店にクルマで遠出しなくても、家にいながらショッピングができるし、どんな商品でも配達までしてくれる。この便利さは一度体験してしまうと病みつきになってしまう。

鈴木 しかも、安い。アマゾンを使ったことのない人は、そんなに便利ならば価格が割高ではないのかと思われるようですが、むしろリアルの店舗より安いものがたくさんある。

 

田中 日本よりもアマゾンが浸透しているアメリカでは、「アマゾン恐怖銘柄指数」というのまで出てきました。

この指数はアマゾンの拡大で業績が悪化すると見込まれる小売業者で構成されていて、巨大スーパーのウォルマート、大手百貨店のJCペニー、会員制ショップのコストコなどが入っている。つまり、こうした企業はアマゾンによって急激にパイを奪われている、と。

アマゾンプライムPhoto by GettyImages

鈴木 すでにアメリカでは小売業者の倒産も続々と出ていて、店舗が閉鎖することで雇用機会が奪われたりしている。

そういう意味で社会全体では負の側面もあるわけだけれど、アマゾンの便利さを知ってしまった人はその便利さから離れられなくなってしまう。というより、使えば使うほどどっぷり浸かってしまう。

田中 同感です。しかも、アマゾンCEO(最高経営責任者)のジェフ・ベゾス氏は、利益度外視ではないかというほどにサービスの充実に力を入れる経営者なので、それがまた顧客のアマゾン依存を加速させるんです。

たとえば、先ほどの『アマゾン・プライム』ですが、じつはこの会員になると、話題のヒット映画や人気のドラマが見放題の『プライム・ビデオ』というサービスも無料で利用できます。

さらに、100万曲以上のヒットミュージックが聴き放題の『プライム・ミュージック』や、写真を容量無制限で保存できる『プライム・フォト』なども利用できる。

アマゾンはショッピングだけではなくて、レンタルビデオ屋やデジカメなどの機能まで果たしてくれるわけです。

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