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名物「国技館やきとり」は意外な場所で作られていた

ちょっと変わった相撲の楽しみ方

秘伝のタレはまさに絶品?!

昨今色々と騒がしい相撲界だが、今はちょうど東京・両国国技館で初場所のまっ最中だ。

この、両国国技館での相撲観戦に欠かせないビールのお供といえば、やはり名物「国技館やきとり」だろう。

相撲においては、土俵に手をつく(土がつく)ことは負けを意味する。ゆえに、2本足で立ち、絶対に負けることのない鶏が縁起物商品として選ばれたのだという。

小パックなら正肉3本、つくね2本が入って650円と値段も手頃。風情ある頭紙を外し、箱を開けると香ばしいタレの香りがプーンと広がる。

さて、この焼き鳥、いったいどこで作っているのだろうと、製造者の表示を見てみると、なんと住所が国技館と同じ。

国技館の周囲を見渡しても焼き鳥工場なんて見当たらないが、実は、この焼き鳥工場、国技館の建物の地下にあるのだ。

もともと、蔵前にあった旧国技館の時代から、焼き鳥は国技館の名物で、その頃は入り口のすぐそばで炭火で焼いていたため、タレの香りも相撲観戦の名物だったという。

しかし、'85年に現在の国技館が開館した際に、地下の一角に本格的な焼き場が設けられることになった。

この工場には、広い空間に細長いU字型のコンベヤー式の焼き機が7台も置かれている。それぞれに、串に刺した正肉やつくねが逆さまにぶら下げられ、それを下からガス式のグリルで約6分ほどかけて焼き上げる。

味の決め手となるタレは、蔵前の旧国技館時代から継ぎ足して使われてきた秘伝の逸品。一場所で消費する量は一斗缶にして180缶分にも及ぶというから驚きだ。

 

ちなみに、冷めても美味しい秘密は、タレに6回浸すことで、味を染み込ませることだという。

かつては人気のあまり、場所中なら午前中には売り切れてしまうこともしばしばだった「国技館やきとり」だが、現在は東京や大宮といったJRの大型駅のほか、東京スカイツリーでも手軽に購入することができる。

旅のお供に、伝統の味はいかがだろうか。(岡)

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