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格差・貧困 ライフ

彼氏が絶望的に英語が喋れなくて結婚する気が失せたキャリアウーマン

A子とB美の複雑な感情【18】
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元日本経済新聞記者にして元AV女優の作家・鈴木涼美さんが、現代社会を生きる女性たちのありとあらゆる対立構造を、「Aサイド」「Bサイド」の前後編で浮き彫りにしていく本連載。今回は、第9試合「彼氏」対決のBサイド。

今回のヒロインは、オラオラ系の彼氏と長い春を迎えるものの、結婚するつもりはないというキャリアウーマン。一体その理由は?

*バックナンバーはこちら http://gendai.ismedia.jp/list/author/suzumisuzuki

子宮の反応に素直に従う女たち

「男子の草食化について考える」といった大変不毛な場には私も何度か参加したことがある。やれポルノが悪い、女性が権力を持ったせいだ、豊かすぎる時代に生まれたからだ、と彼らの誕生についていくつかの要因を上げてみることはできるが、そう言われても草が好きな者は草を食べるし肉が好きな者は肉を食べる。

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ただ、そういった議論の場で改めて実感したのは、この世は9割の強引な男が好き、という女と、1割のそうでもない女でできているということだ。田嶋陽子先生の血管がはち切れそうだが、女はなんだかんだついて来いという男についていきたい、というところから抜け出してはおりませぬ。『バッド・フェミニスト』なんていう本が米国でヒットしたが、兎にも角にも女は思想がどうあれ時には強引に押し倒されたい。それは私も100%同意する。

しかし、男の子たちはというと、どうやら適応力最強と言われる女の子たちよりも迅速に、次の段階に進化してしまっている。というか、人は自分に直接的な害があるであろうことは割とすんなり学ぶので、セクハラパワハラに巻き込まれまいという気概と、古臭いバブル親父と同類と思われまいという気合いで、何かと優しく、何かと正しい。そして当然、無理やり壁ドンなんかして#me too案件にカウントされないようなリスクヘッジも周到なので、オラオラもしていないし強引さもない。これは、高学歴であればあるほど、文化的であればあるほど、都会的でリベラルであればあるほど、そうである。

 

さて、そんな優しく賢い男性陣も結構だが、頭で肯定するというのと子宮が反応するというのは割と別のところで発生する事態だし、アグリーはするけどキュンキュンはしない、という女たちだって当然いる。そういう女をキュンキュンさせるのに長けている男というのは、前時代的で、フェミ男に比べて知識も頭の良さもイマイチな、非文化的な男たちで、彼らは彼らでアカデミアとはまたちがう恋愛の分野で確固とした需要がある。

ただ、前時代的非インテリ男に多く見られるそういった傾向、平たくいうと「俺について来い」的な思想というのは別に前時代的な非インテリ女にのみ需要があるわけではない。文化的で都会的なリベラルな女だってそういう男が好きな人というのはごまんといて、彼女たちの一部は脳に従ってキュンキュンを諦めるが、素直に子宮に従ってついて来い男を正面から愛している女だっている。

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