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経済・財政 ライフ

親子・夫婦で協力すれば、住宅ローンの支払い負担は驚くほど軽減する

こんな方法があったのか…

「いざなき景気超えの好景気」とはいいながら庶民の収入は増えず、一人の力ではなかなかマイホームが手に入らない――そうした意見をよく耳にする。無理をしてローンを組むのはよくないが、ある方法を使えば、負担を軽くしながらマイホームを手に入れることができる。

それは、共働きで買うケース、親子で二世帯住宅を建てたり、買ったりするというやり方だ。

実は、親子や夫婦でより有利なローンを組めば、これまでは無理と諦めていた物件にも手が届くようになったり、負担が大幅に軽減されることもある。超低金利のメリットを生かすためにも、親子や夫婦が協力することで、マイホームを手に入れるチャンスを広げてみてはどうだろう。

 

年齢制限がずいぶん変わる

住宅ローンには、借入時の年齢満70・71歳未満、完済時年齢満80・81歳未満などの年齢に関する規定がある。現実的に70歳以上で新規に住宅ローンを組みたいという人はそうそういないだろうが、完済時の年齢はけっこうネックになりがちだ。

たとえば、現在50歳の人であれば、満80歳までだと最長でも29年返済が限度で、55歳だと24年、60歳では19年までということになる。

住宅ローンは返済期間が短くなると返済負担が重くなる。図表1にあるように、借入額3000万円の場合、金利1%で35年返済を利用できれば毎月8万円台の返済額ですむのが、25年だと11万円台に、20年返済では14万円近くに増加してしまうのだ。

この返済負担のために住宅ローンが組めない、組めるにしても不安からしり込みしてしまうというケースが少なくない。

しかし、将来的に子どもが住宅ローンの返済を引き継ぐことを前提にする「親子リレーローン」なら、この年齢制限を気にしなくてもよくなる。

通常、住宅ローンは最長35年返済まで可能だが、先にみたように、年齢によっては利用できる返済期間が制限される。それが、リレーローンなら親の年齢にかかわらず、子どもが満44歳以下であれば、最長35年返済までOKになる。子どもの年齢で完済時満80歳未満という条件をクリアできればいいわけだ。

そうすれば、借入額3000万円でも35年返済を利用できるので、月額8万円台の返済でゆとりをもって生活できるようになる。少し余裕があるのなら、借入額を4000万円に増やしても毎月11万円台の返済ですむ。これなら、かなり満足度の高い二世帯同居住宅を建てたり、買ったりできるようになるのではないだろうか。

「収入合算」をご存じですか

ただ、借入額を増やすにはそれなりの年収が必要になる。金融機関の多くは、年収400万円以上の人に対しては、年収に占める年間返済額の割合を示す「返済負担率」が35%までという規定を設けている。年収400万円未満だと、返済負担率30%など基準が厳しくなるのがふつう。

たとえば、借入額4000万円、金利1%、35年返済の毎月返済額は11万2914円。年間にすると約135万円の返済額だから、それが年収の35%以下でなければならないので、

11万2914円×12か月÷0.35=387万1337円

の計算式で、400万円近い年収が必要になる計算だ。年収400万円未満だと返済負担率は30%になるので、基準をクリアできず、年収400万円の人でないと4000万円の借入れはできないことになる。ある程度の年齢に達すると収入が減少し、この条件をクリアできないという人もいるのではないだろうか。

そんな場合には、親子が同居するなどの条件を満たせれば親子の収入を合算して年収基準をクリアできるようになる。これを「収入合算」という。

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