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世田谷・練馬が危ない!「2022年問題」で大暴落するのはこの地域

「生産緑地法解除」の影響をご存じか

農地が次々と売られる

東京都世田谷区等々力。渋谷から電車で20分ほどの東急大井町線等々力駅を降りると、23区内とは思えないほどの自然が残されている。

駅から徒歩数分の等々力渓谷近くで、500坪の畑を耕す高齢女性がこう話す。

「主人も亡くなり、うちに跡継ぎはいません。私にとってこの畑も家も、かけがえのない宝物のようなものです。戦争のあった頃だって、ずっと畑を耕してきたんですよ。

ところがこれから『生産緑地』の指定が解除されると、途端に支払う税金が大きくなります。畑を維持することなど、とてもできません。いくら頑張って野菜や果物を作っても値段が安すぎます。時給に換算すれば、100円にも満たない。

宅地と同じだけの固定資産税をかけられたら、農業で生きていくことなどできません。実際、周辺にこれまであった畑はどんどん姿を変えて、マンションや分譲住宅が建っています」

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「生産緑地法」による指定が解除される2022年が迫ってきた。市街化区域内の農地が、農業を続けることを条件に「生産緑地」に指定されたのが、'92年のこと。

生産緑地に指定されると、固定資産税は減額され、相続税の納税猶予を受けることも可能だった。その期限は30年。つまり、2022年以降、指定を外れた生産緑地は宅地なみの固定資産税を支払う義務がある。

たとえば、評価額1億円の土地の場合、生産緑地なら年額7000円だった固定資産税が、年額46万円に跳ね上がる。生産緑地ならこれまで支払いが猶予されてきた相続税も一般の宅地と同じようにかかるようになる。

政府は'17年6月に農業を続けることを条件に10年ごとの延長を可能にする法改正を行ったが、問題の先送りにすぎない。

世田谷区尾山台で果物を栽培する50代男性も困り果てている。

「生産緑地の指定解除について、仲間たちと勉強会を開いたり、対策を考えたりしましたが、どうにも解決策がない。

うちは10年の延長申請はできるものの、その先どうするか。固定資産税を払いながら、農業を継続することなど、絶対にできません。先祖代々の土地とはいえ、負の遺産を次代につけ回すことはできないですよ」

 

今後、こうした生産緑地が次々と放出される。「平成27年都市計画現況調査」によれば、生産緑地は全国で1万3400ha以上にも及ぶ。東京都だけでも3296haある。

仮に都内にある生産緑地がすべて宅地化された場合、約25万戸の一戸建て住宅が建つ広さに当たるという。

その結果生じるのが不動産価格の大暴落で、これが「2022年問題」と呼ばれる。農地の売却を決めた世田谷区烏山に住む農家の男性の話。

「父親が亡くなれば農地の半分は売ることになっています。そのために土地の3方向に道路をつけて、便利にしました。少しでも価値のあるうちに対処しないと、売れるものも売れなくなりますからね」

大手住宅メーカーも指定解除された生産緑地にアパートを建てようと、土地の売り出しを虎視眈々と狙っている。

世田谷区を担当する営業マンが言う。

「世田谷区はまだまだ利便性の高い土地がありますし、需要はあります。生産緑地の解除は意識して、地主に営業をかけています。それよりも地主が病気だとか、そろそろ亡くなりそうといった情報のほうが有益ですが」