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安易な気持ちで始める「ウォーキング」が、あなたの老後を破壊する

最悪、寝たきりになってしまうことも…
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ウォーキングと同様、軽い運動と思っていると、痛い目に遭うのがゴルフだ。

緑あふれる自然のなかでゆったり歩きながらラウンドするのは適度な運動になるし、なんとも気持ちがいい。だが、スイング時の身体への負荷を甘く見てはいけない。

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ゴルフもやめなさい

前出の住田氏はスイングする際の「中腰」の姿勢こそが危ないと語る。

「人間の骨盤は体の中央にある逆三角形の仙骨とその左右にある腸骨、主に3つの骨から構成されています。仙腸関節は仙骨と腸骨を結ぶ関節で、左右に一つずつあります。

ゴルフの中腰姿勢で負担がかかるのがこの仙腸関節です。

中腰だと仙腸関節が緩くなり、これをルーズパックというのですが、非常に不安定な状態になる。

ルーズパックの関節がぐらぐらした状態でスイングをして、腰をグッと捻じると、関節の動きに障害が起き、ひどくなると炎症を起こします。

こうなってしまえば、もうゴルフどころか、まともに立っていられないほどで、日常生活にも支障をきたすようになります」

聖マリアンナ医科大学スポーツ生理学ゴルフ医科学研究所代表・吉原紳氏もゴルフのスイングの危険性をこう話す。

「スイングは、息を止めて打つ無酸素運動なので、心拍数と血圧が同時に上がる。
特にティーショットを打つときは周りの注目も集まっているので、緊張してしまって、心拍数が上がりがちです。

接待ゴルフなんかだと余計に気を遣ってしまいますよね、それも良くありません。

またパッティングで集中し過ぎてしまって、血圧が高まり、その瞬間に脳梗塞などを引き起こすケースもあります。

急な心拍数の増加や血圧の上昇は、脳卒中や急性心不全などの虚血性心疾患を起こします。

特に50代以上の人は発症のリスクが高く、後遺症で歩けなくなったり、最悪の場合、発作を起こしたあと、そのまま、ゴルフ場で亡くなってしまう人もいます」

 

さらに起伏のあるコースには危険な「落とし穴」がいっぱいだ。

安倍首相が来日したトランプ米大統領とゴルフをプレーした際にバンカーで派手に転んでしまった様子が報じられた。大事にはいたらなかったようだが、打ちどころが悪ければ、骨折する危険も大いにある。

他にも、OBギリギリの急斜面で力んでスイングした拍子にひっくり返ってしまえば目も当てられない。

高齢になってもどうしてもゴルフを楽しみたい人は入念なウォーミングアップが欠かせない。その上、前日はしっかりと睡眠を取り、お酒も抜くなど、万全の体調で行う必要がある。

気軽にできる運動は「リスク」を甘く見がちだ。しかし、その気軽さゆえに重大な結果を招くこともあるのだ。

「週刊現代」2018年1月6日・13日合併号より