メディア・マスコミ 格差・貧困

「まさか自分が…」年末年始に突然、路上生活を強いられる人々

いま本当に必要な「支援」とは何か

年末年始、行き場を失う人がいる

「まさか自分がこうなるとは思わなかった」

Yさんはそうつぶやくと、うつむいた。

Yさんは40代半ばの男性。高校を出てからの多くの期間を飲食店で働いて生活してきた。

しかし、10年以上働いたお店が3年前に閉店してしまい、寮付きだったこともあり、仕事と住まいを同時に失った。

しばらく就職活動をしながら友人宅を転々とするも仕事は見つからず、貯金も減るばかり。友人宅に長くは居候できずネットカフェ生活になった。

「ここで生活するようになって、家がないことの大変さに気がつきました。履歴書に書く住所がなければ、郵便物も届かない。

おまけに、毎日、その日泊まるところを確保しないといけないんです。だんだん、心が削られていきましたよ」

 

ネットカフェ生活に突入したAさんだが、なんとか友人の紹介で建設現場での仕事を得ることができた。しかし、仕事が見つかったとはいえ、日雇だ。

「日雇でも仕事があるだけましです。いまは、派遣会社でもマイナンバーが支払いに必要だとか、建設現場でも資格や実務経験が必要だとかで、なかなか仕事が見つからない。

元気な体があれば仕事はどうにでもなる時代じゃなくなったんですね」

そんなYさんだが、年末年始は仕事が休業に入るということで、仕事を失った。所持金が底を尽きた末に、私たちのところに相談に訪れたのだ。

「まさか自分がこうなるとは思わなかった」

彼と会ったのは2016年12月31日。Yさんは無事にふとんで年を越すことができた。

〔PHOTO〕iStock

しかし、この師走の東京で、日本で、彼のように、寒いなか路頭に迷い、行き場を失ってしまう人がいる。

それは数百人かもしれないし、数千人かもしれない。実数はわからない。

しかし、困っている人たちがいて、私たちが何かができるなら、するべきだろうと思う。

昨年(2016年から2017年)の年末年始の支援活動から見えてきたことから、必要な支援について考えたい。

新生・ブルーバックス誕生!