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郊外マンションの購入者は「人口減少・空き家時代の負け組」なのか

東京五輪後を見据えた不動産活用術
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カギになるのは「バランスシート」感覚

とはいえ、長期的に見れば、人口減少を背景にマンション価格が下がっていくのは疑いようのない事実。何の対策もせず、資産が失われていくのを指を加えて待つ人は、残念ながら「負け組」になること間違いなし。

そこで大事なのは、「都心か郊外か」といった一見わかりやすい判断基準に惑わされることなく、「バランスシート」の感覚をもって、自らの保有するマンションの資産価値を冷静に見定めることです。

バランスシートという言葉は、会社の財務などに興味のある人にとってはおなじみの言葉だと思います。英語を略して「BS」などと言われますが、日本語では「貸借対照表」。企業の財政状態を「資産」「負債」「純資産」の要素から明らかにするものです。

マンションの資産価値に置き換えると、以下のような式が成り立ちます。

「純資産(マンションの現在の価値)」−「負債(住宅ローン残高)」=「資産」

マンションは時間が経つにつれて価値が下がっていく。それが普通の考え方です。が、このところのマンション価格上昇の影響で、時間が経ったのになぜかマンション価格が上がったという人もいるかもしれません。しかし、それはそれとして、建物部分は古くなるにつれて価値が下がると考えておくのが安全です。

住宅ローンを組んでマンションを買った人は、月々の返済額には敏感だと多いますが、もう一歩進んで「金利(充当)分」と「元金(返済)分」に分けて把握しておくと、バランスシートの考え方がわかってくると思います。

ここではわかりやすくするために、4000万円のマンションを4000万円の住宅ローンを組んで購入したとしましょう。借り入れ条件は、返済期間35年、固定金利1%、元利均等(月々の返済額が一定)。2008年3月に竣工した、つくばエクスプレス沿線の新築分譲マンションです。

10年住んでローンの返済を続けると、元金分を約1000万円(金利分は約300万円)返済し、約3000万円の残債となります。この「負債」3000万円を、10年経過時点でのマンションの価値から引いた額が、その時点での「資産」となります。

では、売却価格推定エンジン「家いくら?」を使って、竣工当時4000万円だったマンションの現在の推定価格を見てみると……約3200万円でした。残念ながら、10年を経て800万円ほど低い推定価格となってしまったわけです。バランスシートの考え方に合わせて計算すると、

「純資産」3200万円 −「負債」3000万円 =「資産」200万円

となります。何だか損した気になりますが、新築でローンを組んだ時点では、

「純資産」4000万円 −「負債」4000万円 =「資産」0円

だったので、資産が増えていることにこそ着目すべきです。もちろん、住宅ローンを月々11万円強、10年間支払ってきたわけですが、それは賃貸でも分譲でもかかる「住居費」と考えられるので、このケースでは、マンションの購入により資産を増やすことができたと言えます。

ちなみに、金利2.5%でローンを組んでいたら、残債は3,200万円弱。「資産」は約0円のままということになります。金利は月々の返済額ばかりではなく、一定期間のあいだにどの程度残債を減らせるかという点で大きな影響を与えるので、敏感になっておいたほうがよいでしょう。

家いくら?」では、マンション所有者向けに「純資産=マンションの推定価格」と、「負債=残債」から「資産」を手軽にシミュレーションできるサービスを提供していますので、気になる方はぜひご活用ください。

こういった視点で自分のマンションを見続けることで、そのときの景気や社会的なトレンドに合わせて出てくる多種多様な意見に翻弄されることなく、冷静な判断をできるようになります。

人口減少と高齢化を背景に、国のあり方が大きく変わろうとしています。定年までの安定雇用で住宅ローンを返済し、静かな老後生活へ、という人生は、とっくに過去のものとなりました。家を買うのか借りるのか、どこで、どんなふうに暮らすのが幸せなのか。

これからは一人ひとりが新しい時代の「住まい方」を考える時代。現代ビジネス編集部は、特設サイト『住まい方研究所』を開設しました。皆さんが住まい方を考え、選ぶための役に立つ情報を、さまざまな視点からお届けして参ります。

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