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「エホバの証人の活動のなかで、最もつらかったこと」元信者が告白

私がこの漫画を描いた理由【後編】
いしいさや
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エホバへの反発

兄弟姉妹は、みんな身なりが清潔で優しい人たちです。子供から見たら、姉妹はキレイなお姉さんたち、という印象でしたね。でもやっぱり、ムチのことも含めて「普通でない」から、だんだんと違和感を抱いていきました。

もともと私が内向的な性格だったせいもあるかもしれません。もしコミュニケーション力が高かったら、エホバの証人のコミュニティの中で関係を作って、ある意味幸せに生きていたのかもしれない。みんな肯定してくれるし、居場所になる。実際に、エホバの証人を辞めた人を私は見たことがありません。

恋愛も、信者の間だけで、外部の人との恋愛は許されません。ただ、内部でも、グループデートでなければいけなかったり、親が付いてきたりなど、かなり厳しい。要は、婚前交渉が禁止されているので、何かが起きないように細心の注意を払う。車で二人きりにならない、スキンシップもダメ。

では早く結婚すればいいかというと、聖書には「成熟した男女が結婚するのが望ましい」と書かれているので、若いうちに結婚するのも難しい。

 

そもそも、エホバの証人には「ハルマゲドンから生き残って、楽園に行ってから結婚したい」という人が多いですね。子供も楽園で過ごしたほうが幸せなんだ、と。みんな思考が楽園に向かっているんです。

母はもともと潔癖な性格なので、婚前交渉禁止というエホバの証人の教えに共感し、惹かれたのかもしれません。実際に、母は婚前交渉していなかったそうです。

エホバの証人は婚前交渉を禁止していますが、性交渉そのものは「教材」で教えるんです。でも、母はもともと潔癖なせいもあって、性のことはなかなか教えてくれませんでした。

でも、世に性の情報は溢れていますから、子供でも目につきます。むしろ隠されているからこそ、私の興味は大きくなって。エホバの証人の教えへの反発心もあり、性への関心を強めさせました。

高校卒業後は母が体調を崩し、奉仕活動をしなくなったり集会に行かなくなったりしてよくなり、なんとなくエホバから距離をおいていたのですが、それでもなお私には生まれた環境で染みついた縛りのようなものがありました。

だからそれを吹っ切るために最大の反発をしてみました。それが婚前交渉だったんです。

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