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「ぼんやりした将来不安」を解消する超シンプルな方法

必要なお金をこれで「見える化」せよ
「#老後を変える」編集部 プロフィール

この状態について、伊部さんは次のような計算式で表現してくれました。

大切なのは、今もらっている収入(給与)は、「今の自分のためだけのお金」ではなく、「未来の自分のためのお金」と考え、貯蓄に充てるお金を初めから取っておくことだといいます。

「ですから、未来の自分に必要なお金がどのくらいかを導き出し、そのために必要な毎月のお金を逆算し、それを収入からまず引いてしまうことが重要なのです。この計算式は以下のようになります」

将来的に必要なお金を確保した上で、日々の生活費に充てる経費が算出され、その経費に即した生活をすることで、未来に対する安心が生まれると伊部さんは話します。経費に即した生活で余計な出費を防ぐことができれば、当然のごとく貯蓄は増えていきます。

利便性と引き換えのコストを見込んでおく

「私たちを取り巻く生活環境は日増しに便利になってきています。例えばスマートフォンなどの携帯端末を誰もが持つようになったのは、本当にここ数年の話です。そして、便利なサービスを享受した結果、私たちは通信料金という新しい経費を支払うことになっています。利便性を高めれば、コストが発生することは明らかです」

同じことは健康などにも言えそうです。多忙なビジネスパーソンは、健康な体を維持するために、ジムなどに通うこともあるかもしれません。もちろんジムに通い運動をすることは、脳や体の健康を保つために欠かせませんが、ここでもまたジムのコストが発生しています。

老後になれば、今よりも医療が進歩し、より良いサービスを受けられるかもしれませんが、そのときはまた今まで以上にコストが発生するかもしれません。

「サービスの質が向上すれば、生活コストの単価は上昇します。身近なところで食品などの値上がりはもちろん、少子化に伴って大学などの教育産業は値上がりし続けています。こうしたお金のありようを考えられるようになることが、将来不安払拭の足がかりになるともいえます」

 

人生100年時代といわれる今、老後に再就職し年金以外からも収入をえているような人も増えてきています。

ですが、まず私たちが今のうちからできることとしては、健康なうちに将来のことを設計し、未来に対する備えをしておくこと。そのためには、まず自分の将来を「見える化」させ、必要なお金などを明らかにすること。

そうしてはじめて、将来に対する準備をどうすればいいのかが見えてくるのだと伊部さんは教えてくれたのです。

<伊部洋さんのプロフィール>
PlanSmartプラチナ認定講師、エグゼクティブコンサルタント。
CFP®認定者(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会会員)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士。
1973年10月生まれ。東京都東村山市出身。学習院大学文学部史学科卒業後、野村證券に入社。1999年メットライフ生命(旧アリコジャパン)に転職し、CFP®として今までに1000世帯以上の家計改善の相談を受ける。
現在はママ向けセミナー、企業の社員向けセミナーなど、数多くのマネーセミナー講師も務める。その他、1級小型船舶操縦免許の資格を保有。