データで「滞在時間」や「稼働率」も見える化

トイレIoTのもう1つの特徴が、サーバーにデータを蓄積していくことだ。今、この瞬間の空き状況が分かるだけでなく、1回ごとの利用時間が何分なのか、1日のうちどのくらいの時間個室がふさがっているのかといったことも数値として把握できる。

最近はスマートフォンのトイレへの持ち込みなどで、個室滞在時間が長くなる傾向にあり、トイレの待ち時間が増えたり、業務効率が下がることが問題化しはじめている。トイレIoTの可視化機能により、本当に個室の利用時間が増えているのか、トイレが適切に使用されているのかを明らかにすることができる。

また、利用時間や頻度をモニターすることで、ペーパーの交換時期や清掃の頻度が最適化でき、コスト削減につなげることができる。

もし本当にトイレが不足していることが把握できれば、オフィスの分割やトイレの増設など、抜本的な対策の意思決定を数字に基づき行うことも可能になる。その効果も、トイレIoTで見える化することができるのだ。

時間帯別利用時間を可視化した例(富士通株式会社「Internet of toilet」)
蓄積されたトイレの満空情報でさまざまな分析が可能(同上)

「蓄積したデータを利用して今まで見えなかった事実を『見える化』し、データにもとづく効率化や改善を図り、さらにその結果もデータで検証する」のは、IoTのもたらす効用の1つである。

経験と勘に基づいていた意思決定を、データに基づく意思決定に変えることができるようになるのだ。

水量を制御して節水効果も

KDDIが提供するIoTトイレサービスは、トイレ空き室管理と合わせて節水管理も提供する。人感センサーでトイレ滞在時間を測定し、それによって「大」なのか「小」なのかを判定して流す水量を出しわけ、「流し忘れ」にも対応する。

いつでも最大水量で流れてしまう女子トイレを中心に設置することで、5割から7割の節水効果が確認された事例もある。同様の節水管理ソリューションは複数のIoTトイレソリューションで提供されている。

「KDDI IoTクラウド ~トイレ空室管理~」と「KDDI IoTクラウド ~トイレ節水管理~」