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企業・経営

リニア問題で分かった「ゼネコン談合」をなくすには結局これしかない

誰が本気になるべきか、が大切だ

相変わらずの談合

企業による「不正」に明け暮れた今年(2017年)を締めくくるかのように、リニア中央新幹線の工事を巡る大手ゼネコンの入札談合事件が発覚した。

新聞各紙の報道によると、12月19日時点で、大林組がスーパー・ゼネコン4社による受注調整をしていた事実を自ら認めたことが明らかになった。

談合など独占禁止法に違反したことを、公正取引委員会に早期に自主申告すると、企業に課される課徴金が減免される「リーニエンシー」と呼ばれる制度がある。大林組はこれに基づいて、委員会に申告していたことが判明したという。

これによって、大林組のほか、鹿島建設、清水建設、大成建設のスーパーゼネコン4社が、リニア新幹線の工事15件で受注調整を行っていたことが、ほぼ確実になった。東京地検特捜部と公正取引委員会は4社の本社などを家宅捜索しており、容疑が固まり次第、立件される見通しだ。

 

リニア中央新幹線は東京―大阪間の438キロメートルを67分で結ぶ、総工費9兆円の巨大プロジェクト。JR東海などは2015年8月以降、ゼネコン各社が組成した共同企業体(JV)などと計22件の工事契約を締結したが、4社のJVはこのうち約7割にあたる計15件を受注。各社3、4件ずつほぼ均等に受注していた。

大手建設会社による談合は、これまでも繰り返し表面化し大きな社会問題になった。

1993年に発覚したゼネコン汚職事件は、政界を巻き込む大スキャンダルに発展。それ以降は公共事業を巡る汚職や談合事件はやや下火になったとみられてきた。大手企業の間でコンプライアンス(法令遵守)が重視されるようになったことも大きい。

今回のリニア中央新幹線の工事は、通常の公共事業と異なり、民間企業であるJR東海が発注している。このため、特捜部は偽計業務妨害などを突破口に事件に着手、公取委は不当な取引制限を禁じた独占禁止法違反を罪状としている。

いずれにしても、談合をすることで価格を調整した結果、入札による本来の競争が起きず、不当に高い価格となったという容疑だ。

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