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経済・財政

住宅ローンの完済を早める「繰上げ返済の3大鉄則」をご存じか

いまから買う人にぜひ知ってほしい

超低金利だから利息も大してかからないので、ジックリ返済すればいい。むしろ借金は多い方が得で、繰上げ返済などする必要はない――

そう考えている人がいないだろうか。

結論から言えば、それは大きな間違い。いくら超低金利といっても、利息がかかるのは変わらない。むしろ超低金利で返済額が少なくなる分、貯蓄を増やしてそれを繰上げ返済に回してできるだけ早く返済を終えるのが得策になるはずだ。

なぜ繰上げ返済でトクできるのか

住宅ローンには、約定通りに決まった額を返済するだけではなく、余分に返済することも可能で、これを繰上げ返済と呼ぶ。繰り上げ返済をすることで、借入額が減るため、本来支払うべき利息を大幅にカットできることが最大のメリットだが、利点はそれだけではない。今回はこうした意外に知られていない繰り上げ返済のメリットを紹介する。

そもそも繰り上げ返済の方法には二通りある。一つ目は毎回の返済額を変えずに、残りの返済期間を短縮する「期間短縮型」。二番目は、残りの返済期間を変えずに返済額を減らす「返済軽減型」だ。

圧縮できる利息の金額を比較すると「期間短縮型」のメリットが格段に大きく、かつ返済期間を短縮できる効果もあるため、多くの人がこの「期間短縮型」を利用している。

 

その仕組みは<図表1>にある通り。

この「期間短縮型」では、一部繰上げ返済する資金はすべて元金の返済に充当される。仮に100万円繰上げ返済するとして、その100万円が繰上げ返済する時点から20回分の元金に相当すれば、20回、1年と8か月分残りの返済期間が短くなる。

<図表1>の左側のピンクの部分が20回分の元金100万円になり、この元金に対応する20回分の利息を「支払わずにすむ利息」としてカットできる仕組みだ。

<図表1>「期間短縮型」の繰上げ返済でトクする仕組み

リタイアまでに完済してしまえる可能性も

毎月の返済額が8万円であれば、20回分の元利合計の返済額は8万円×20回で160万円になる。繰上げ返済しなければ160万円支払う必要があるのが、繰上げ返済によって100万円の元金支払いだけですむのだから、差し引きすると60万円の利息支払いをカットできる計算だ。

つまり、100万円の繰上げ返済することで、支払い利息60万円をカットできる上、残りの返済期間を1年と8か月分短縮できることになる。

これを何度か繰り返していけば、トクする金額が積み重なっていくだけではなく、返済期間を5年、10年と短くすることも決して不可能ではない。

例えば40歳で30年返済の住宅ローンを組んで、完済時には70歳になってしまうと不安に思っている人も、この繰上げ返済によってリタイア前に返済を終えられるようになる。

繰上げ返済は、支払い利息をカットできるメリット以上に、実はこの期間短縮という精神的な負担を軽く出来ることも大きなメリットなのだ。

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