地震・原発・災害

「来年1月、伊豆で大きな地震があるかもしれない」ある研究者の警告

経産官僚も注視している

どうか耳を傾けてほしい

「来年1月にも伊豆半島で大規模な直下型地震が起きる可能性が高い」

こう警鐘を鳴らす学者がいる。あと一月ほど未来の非常に忌まわしい予測で、ややもすればオカルトのように捉える人もいるかもしれない。しかし筆者はこの警鐘を、比較的可能性の高い情報としてとらえている。

彼の声はあまりに小さく、この情報を知っている人はごく少数だ。その理由は、彼が地震学の権威である東京大学地震研究所に籍を置かない「地質学」を専門とする学者だからだ。

地震学の門外漢であるこの学者の警鐘をなぜ筆者が信用しているかといえば、彼が長年培った地質学的見地に基づいて導き出した「地震発生メカニズム」を提唱しているからだ。

筆者は彼の書籍を読み、8年以上にわたる付き合いを続けてきたが、その間、彼の予測の正確さや妥当性を何度も見せつけられている。その経験から筆者は彼の警鐘を深刻に受け入れているのだ。

ただし「この予測が必ずあたる」とか、「今すぐ伊豆半島の警戒を強めるべきだ」といたずらに危機感をあおるような主張をするつもりは毛頭ない。予測はあくまで予測であり、100%はないからだ。そもそも、起こらないにこしたことはない。

 

筆者の目的は、彼の予測がなぜ筆者にとっては無視できないものなのか、その理由を説明すること。そして地震の予知や予測については旧来のやり方以外の新しい見識を取り入れる時期に来ていることを主張すること。そして、万一のために備えをしてほしい、ということだ。

経産官僚として伝えたい

まずは、筆者(私)が何者なのか、その経歴を紹介しておこう。

筆者は84年に通商産業省に入省し、主にエネルギー分野などを畑としてきた。03年には内閣官房に出向して、内閣情報調査室内閣参事官を務め国内外の経済情報を収集し、経済情勢の分析を担当した。

ここで経済インテリジェンスの手法を身につけ、エネルギー情勢や中国をはじめとする近隣諸国の経済情勢をつぶさにウォッチしていたが、一方で日本経済に破滅的なダメージを与える地震の発生メカニズムにも長年興味を持ち続けてきた。

日本は地震大国として長年、予知につながる地震研究に多額の予算を割いてきた。にもかかわらず、妥当性のある地震予知は実現できていない。地震研究の総本山である東大地震研究所は「地震予知研究センター」を備えているが、満足のいく成果があげられているとは言い難い。

そうした中で筆者が09年に知り合ったのが、世界の地質構造に詳しく、「地震発生メカニズム」の一つの考え方を提唱する角田史雄氏(埼玉大学名誉教授)である。この出会いから地震発生のメカニズムへの関心が高まった筆者は、彼の考え方を検証するようになった。

角田氏はこれまで、筆者にことあるごとに予測を披露してきたが、その都度その予測の範囲で地震が発生するさまを目の当たりにしてきたのである。

特に忘れられないのは、2011年に東日本大震災が起きたあの日に発した、角田氏の予測だった。筆者は地震発生後に角田氏に今後の余震について尋ねると、こんな答えが返ってきた。

「このあと、富士山付近で余震が起きそうだ」。

はたしてその4日後の3月15日の夜、静岡県東部で地震が発生(マグニチュード6.4)し、富士宮市では震度6を記録した。

また角田氏は熊本地震発生後の昨年7月の段階で「中国地方で地震発生の可能性が高まっている」と指摘していたが、やはり10月に鳥取県中部地震が発生(マグニチュード6.6)し、倉吉市などで震度6弱が観測されている。

「論より証拠」というが、何度も角田氏の予測の正確さを目の当たりにした筆者は、角田氏が提唱する地震発生メカニズムを信頼するようになった。その角田氏が、冒頭で紹介した「2018年1月・伊豆半島・大規模地震」の可能性を指摘していることは、筆者にとっては緊張の走る事態なのである。

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