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「安室奈美恵と歩んだ日々」台湾J-POPライターが綴るラブレター

「告白」を見てようやく納得した

この時のJ-POPは、僕たち30代の台湾人にとって、共通の思い出であるだけでなく、日本への憧れを募らせるきっかけとなった。そして僕の人生の中の、もっとも大事な部分の一つだ。

当時中学生だった僕が、お小遣いのほとんどすべてをCD購入のために使ったことを覚えている。日本語は分からなくても、僕の青春は彼女の軽妙なメロディと共にあった。

1998年の年末に、結婚後復帰した安室奈美恵が、紅白歌合戦で<CAN YOU CELEBRATE ?>を歌ったことを覚えている。彼女が感極まって涙した時、海の向こうでテレビの前に座っていた僕も目が赤くなった。

写真提供:dato 本人が98年から集めた安室コレクションの中のクラシック盤

2004年の「SO CRAZY in Taipei」で初めて台湾で生の安室奈美恵のパフォーマンスを見た時も、僕は彼女がステージの上で熱唱し踊るのを見ながら、興奮して叫び、<RESPECT the POWER OF LOVE>では、うれしさのあまり涙を流した。家で数え切れないほど聞いてきた曲は、生で聞くとよりいっそう、愛の強大さというものを感じさせてくれた。

僕にとって安室奈美恵は、日本音楽シーンの代表人物だ。同時に彼女は、時代の象徴でもある。小室ファミリーを離れたあと、彼女の歌手人生には浮き沈みがあるが、作品はずっと、他にはない品質を保ってきた。彼女が新しい作品を発表するたびに、僕は購入に走ることによって彼女を支持し続けた。

そして彼女が、ついに2012年、アルバム<BEST FICTION>でベストセラーの女王の座に返り咲いたのを見届けたのだ。

 

もしかしたら当時、このアルバムが6週間連続ランキング1位になったことを、意外に思った人がいたかもしれない。安室奈美恵が頂点に返り咲くとは思わなかった人たちも多かっただろう。だけど彼女は着実に自分の行きたい道を進み、歌で自分を証明してみせた。

10年以上前に一世を風靡した安室奈美恵は、十数年後にも、再び唯一無二のトップとなれる力を持っていたのである。