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「生活力ゼロだが稼ぎのある女」と結婚し扶養に入った"主夫芸人"

新しい「理想の夫婦」の形

専業主“婦”が減る一方、急速に増加している専業主”夫”たち。厚生労働省の調査によると、妻の扶養に入っている男性の数はこの10年でじりじりと数を増やし、2013年には11万人に。

働き方が多様化する中、男姓よりも稼げる女性が登場したとみるべきか、家事・育児に専心することに抵抗を持たない男姓が増えたとみるべきか──。主夫芸人・中村シュフさんに”専業主夫”家庭の実態を伺った。

僕が”シュフ”になった理由

主夫業の傍ら、扶養控除内で芸人活動を行う主夫芸人・中村シュフさん。結成半年足らずのコンビで「M-1グランプリ」準決勝に進出、という輝かしい経歴を持つ。その後、コンビは上昇気流に乗ることができず数年で解散、しばらくピンで活動した後、結婚して主夫となったという。

高校における家庭科が男女必修となった最初の世代であり、家庭科教師を目指すべく家政科のある大学に進学。「家政」には昔から縁のあるシュフさんだが、女性に「家庭に入ってくれ」と言われることに抵抗はなかったのだろうか。

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「もともとお付き合いしているときから、ほぼ全ての家事を僕がしていたので、違和感は全然ありませんでした」

モットーは、基本的に「苦労(面白いこと)は買ってでもしろ」。そんなシュフさんだからこそ、彼女のプロポーズをすんなり受け入れることができたのかもしれない。

そして、若手時代からかわいがってもらっているマキタスポーツさん、プチ鹿島さん、サンキュータツオさんらのアドバイスもあり、”パート”として主夫芸人を始めることになった。最近では、主夫芸人としての仕事も増えてきているというシュフさん。目下の悩みは、「”主夫”としてのアイデンティティ」について。専業・兼業の線引きについては諸説あるが、目安になるのは「所得税・扶養控除の壁」。

 

「パートタイマーで、配偶者控除の範囲内でというのが重要なんです。だから、来年はちょっとこっち(芸人)の活動を自粛しようかなと。”主夫芸人”と名乗ってはいるんですが、芸人が本業になってしまうとアイデンティティが崩壊してしまう。”兼業主夫芸人”というのでは、ちょっとヒキが甘い(笑)」