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Fカップ美人ジョブホッパー、実は「消耗しています」

A子とB美の複雑な感情【14】
鈴木 涼美 プロフィール

常に転職情報興味あります

今までで一番長く勤めたのはその2つ目の会社だった。ウェブメディアの編集部で、少人数だったため、記事も書いたし取材もした。給料は以前勤めていた会社より良かったし、1人だけ無能で厚かましい社員がいること以外は人間関係も悪くなかった。1つ年上の男性社員と付き合って、彼女の住んでいた中野坂上のマンションで半同棲状態になった。

「正社員にこだわりないし、普通にお給料ちゃんともらってたし、サイト運営色が強いところより、編集の仕事の方が楽しいって思った。でも大きい会社だから正社員は多分なれないし、やっぱり正規の編集者さんたちがいて、アシスタントだから、なんかバイトっぽい気分が抜けなくて、彼氏と別れようと思ったタイミングで、会社辞めちゃおっかなーとか思ったんだよね」

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タイミングよく、知り合いの知り合いがいる会社の条件の良い募集があったため、面接を受けたら一発で採用となった。占いアプリのライター採用だったが、何より仕事時間が完全フレックスで、慣れれば自宅勤務可能、というのが理想的な気がした。ただ、占い記事をかなり適当にかく、というライター仕事は性に合わなかったため、3ヵ月もすると次の仕事を探すことにしか興味はなくなっていた。

そもそも、学生時代のアルバイトでも、ものすごく合わないとか、向いてない、と打ちひしがれた経験は彼女にはなかった。上司や同僚の悪口はすぐに口をついて出るが、人間関係で病むほど嫌な思いもしたことはない。

 

それなりに気に入った職場を簡単に捨てられるのは、高いコミュニケーション能力と適応力があるからとも言えた。若干退屈な仕事でも、慣れるまでは新鮮だし、職場が変わると気分も変わる。そこそこ飽きっぽく、刺激を求める性格の彼女には、慣れた職場より、新しい職場の方が魅力的だった。

「転職すると、全然会うことなかった人たちにも会うし、仕事内容変われば出会いの場とかも変わるし、使う駅が変わるからランチ場所探すとか、基本、楽しいよ。派遣とか、本当は向いてたのかもね。でも事務職興味ないから、出版系とかウェブ系で良さそうだな、と思うところがクチコミとかでもあったら、とりあえず調べてみたり、場合によっては話聞きに行ったりしてた。割と、常に転職情報興味あります、っていう状態」