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一児の母で官能小説家の悩み「仕事のこと子供やママ友にどう言う?」

エロ業界で働くママ&パパに聞いてみた

隠し通すのは息苦しい、けど…

子供が生まれると、これまで持っていた世界が小さくなる一方で、別の世界が広がる。産前に仕事や遊びを通しての知り合った人たちや、友人となかなか会うことが難しくなり、代わりに支援センターや保育園などで、子供を通して知り合う人が増えた。

するとそこに問題がうまれた。息子を通じて知り合う人たちは、当然わたしのことを知らない。ゆえに、自分の職業について、いったいどこまで話せばいいのかという問題だ。

わたしの職業は官能小説家だ。そのことについて、兄弟はもちろん、実家の両親も、もちろん知っている。義実家には小説家ということだけは伝えてあるものの、詳細は伏せているが、ある程度は察してもいるようだ。

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これまでわたしが過ごしてきた世界では、「わたしは官能小説家です」と主張するメリットは大きかった。初対面の人には興味を持ってもらいやすいし、我を通しても「ちょっと変わった職業の人だから」と諦めてもらえる。そもそも、わたしが最初にアダルト業界に足を踏み入れたのは十代の終わりの頃で、もう20年以上もそこにいることになる。アダルトは、すでにわたしを構成する欠かせない要素でもある――いや、それを通り越して核をいってもいい。だからこそ、それを隠して人と付き合うのは、息苦しい。

けれども、「官能小説家です」と堂々と胸を張って生きてきたといっても、息子のことを考えると、今度は必ずしもそういうスタンスでいるわけにもいかない気がしている。そもそも、ママ友は、友達といっても、特殊な存在。あくまでも子供を通してのつながりの相手だ。だから最初から距離なくいくわけにはいかないし、かといって、たまたま距離を縮める中で、やはりある程度は自分のことを明かすことは必要になってくる。その線をどこに置くかは悩ましい。そこで、身近にいる、同じくアダルトに携わる職業に就いている先輩ママたちにどうしているのかを尋ねてみることにした。

 

AV女優兼シングルマザーの場合

まず最初に連絡を取ったのは、「早乙女ありさ」という芸名で、アダルトビデオなどで活躍している女性だ。小学校3年生の女の子と、5歳の男の子を育児中のシングルマザーでもある。彼女の子供たちは“ママのお仕事”を知っているのか。

「下の子は知らないと思う。まだ5歳で、そもそも仕事ってものがなんだかもわかってないし。でも上の女の子は知ってると思う。うちは普通にビデオ置いてあるし。ママが写真を撮られたり、チョメチョメしたりするってわかってるね」

早乙女さんは、ふっと細め笑っていった。「ママの職業は、チョメチョメしたりするってわかっている」という娘さんに、自分の仕事を特に説明をしたことはないが、生まれた時からそういう環境だったので、漠然と理解していると考えている。その子供を通じて知り合う「ママ友」たちはどうなのか。