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「いきなりステーキ」快進撃の理由

どうしてこうも好調なのか

大人気となっている「いきなりステーキ」を展開するペッパーフードサービスの株価がすさまじい状況となっている。今年に入って同社株は急上昇を開始し、あっという間に7000円を突破した。2016年末時点と比べると、約12倍という高騰ぶりである。

株価上昇の背景となっているのは、もちろん「いきなりステーキ」事業の急拡大である。同社はさらに業容を拡大する意向を示しているが、果たしてこの株価上昇は継続するのだろうか。また、いきなりステーキ事業が快進撃できる理由はどこにあるのだろうか。

わずか3年で急成長

いきなりステーキは、立ち食い形式のステーキ専門店である。2013年12月に1号店を銀座に出店したが、破格の値段で本格的なステーキが食べられると評判になり、たちまち店舗網を拡大した。

スタートから1年後の2014年12月には30店舗に、2015年には77店舗に、2016年には115店舗まで増えた。2017年に入っても出店ペースは衰えず、9月末時点では155店舗となっている。

店舗数そのものは、他の外食産業大手と比較するとそれほど多くはないが、激安とはいえステーキは高額商品である。評判が評判を呼んだことで来客数が増加し、店舗の売上高は急拡大した。

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いきなりステーキを展開しているペッパーフードサービスは、ステーキを中心としたレストラン「ペッパーランチ」を展開してきた外食チェーンである。2016年度のいきなりステーキの部門売上高は141億円で、すでに全社的な売上高の6割を超えている。いきなりステーキは開始からわずか3年で同社の大黒柱となった。

同店は立ち食い形式ではあるが、ステーキ専門店なので品揃えはなかなか本格的だ。量り売りが原則となっており、価格はグラム単位で表示されている。

例えばリブロースの場合、グラムあたり6.9円なので300グラムをオーダーすれば2070円(税抜き)となる。店舗では店員がその場で肉を切り分けてくれるので、目で見て楽しむこともできる。

 

ランチメニューは100グラム単位の価格体系になっており、一部店舗ではランチメニューを夜の時間帯でも利用できる。ただし基本はグラム単位で、自分が欲しい量をオーダーするという方式なので、「肉好き」に特化した店舗といってよいだろう。

また同店では、「肉マイレージ」という食べた肉のグラム数に応じてポイントが付与される仕組みを導入しており、リピーターの囲い込みにつながっている。

本格的なステーキが低価格で味わえることから、評判が広がり、一部の店舗では行列ができるほどの人気となった。今年の10月には大手ラーメン・チェーンの幸楽苑が、いきなりステーキとフランチャイズ契約を締結するなど事業が拡大している。肉好きを対象としたニッチな店舗という領域から踏み出しつつある状況だ。