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「米中いいとこどり」狙いの韓国が抱える、経済の時限爆弾

北朝鮮次第で頼りの中国との関係悪化も

11月14日、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の首脳会議などが閉幕した。各国首脳の発言を見ると、従来に増して中国の存在感が高まったことがよく分る。

それを象徴するのが韓国・文政権の外交姿勢だ。トランプ大統領と北朝鮮への圧力強化を確認したのも束の間、文大統領は中国の意向に沿う姿勢を明確にした。

それに対して、米国メディアが“韓国は信頼できない”と批判したのも頷ける。

 

また、韓国には経済の先行きにも不安がある。足許の韓国経済は好調なのだが、先行きを支える成長産業が見当たらない。

政策面でも、増税や賃上げ要請など、経営の足かせとなる内容が目立つ。もし韓国経済が減速すれば、文政権は中国に一段となびくことで景気を支えようとするだろう。

韓国経済の見通し=“薄日、後、曇り”

昨年の夏場以降、韓国をはじめとするアジア各国の景気は、緩やかに回復してきた。それは、財政出動を中心とする中国の景気回復に支えられた部分が大きい。

その中で、韓国では半導体関連を中心に企業業績が回復している。それに加えて、中国の供給制限を受けた鉄鋼価格の上昇により、鉄鋼関連企業の業績も上向いた。総じて、外需に主導されて韓国経済は回復している。

この状況を、「外需に支えられた景気の回復」とする経済の専門家も多い。

サムソン中心の韓国半導体産業は好調だ。その結果、10月には、利上げの可能性が意識されるまで景気は改善しており、韓国ウォンはドルに対して上昇基調で推移している。その上昇率は、アジア通貨の中でもトップだ。

この状況を天気に例えると、雲の隙間から薄日が差し込んでいるような状況が明らかになる。

しかし、薄日が体を温めてくれるような心地よい状況は長続きしないかもしれない。今すぐではないにせよ、徐々に、先行きの不透明感は高まる可能性がありそうだ。

なぜなら、中国経済には減速の兆候が出始めたからだ。それに加え、韓国経済をけん引する半導体業界への期待が、行き過ぎている可能性もある。