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日本が中国に完敗した今、26歳の私が全てのオッサンに言いたいこと

勝手に「終わり」とか言ってんじゃねえ
藤田 祥平 プロフィール

私はすべての20代を代表して、人生の先輩方であるあなたに言わせてもらいたい。先兵のひとりとして、管理職を務めるあなたに、経営者のあなたに、意思決定権をもつあなたに言わせてもらいたい。

私たちはこの戦況を作り出したあなたに、文句を言いたいのではない。そうではなくて、能力のある若者に適切な権限を与え、いい加減に労働時間をまともなものに変更し、女性の給料を男性とおなじにし、すでに未来のない国内戦から撤退して、戦場を中国に移せ、と言いたいのだ。

もっと具体的に言おう。

中国の物量をいいかげんに認識して、彼らに魚の味ではなく、釣り方を教える戦略に切り替えろ。

私たちは国際社会に協調することにかけては一流なのだから、米や旧EU圏とのパイプを維持しつつ、中国とも独自の協調路線を取れ。

読み終わった英語の教本を売り、中国語の教本を買え。

いわば、これは他国の特需に介入するようなものだが、地球上にはいまのところ国境があるのだから、仕方なかろうが!

出生率のデータを見ろ、大卒初任給平均のデータを見ろ、平均労働時間のデータを見ろ!

おれたち若者は疲れ果て、飢えている。もしもいまのような見当違いの戦略で、いつまでもおれたちを戦わせ続けるつもりなら、おれたちはこんな国から出ていくぞ。

誰でもいい、あなたの会社の有望な若者をまずはひとりつまみ上げて、中国に送れ。通訳をつければ、そいつはなんだってやる。

たとえば私は、三和地区という深センのスラム街に分け入った。ネットカフェで3日間ゲームをやり、1日だけ肉体労働をして暮らす「廃人」たちに、取材をするためだ。

取材で入ったスラム街

その地区に降り立ったとき、「人力資源市場」という看板が掲げられた、薄汚い建物の前に労働者たちがたむろしており、陽によく焼けた肌を晒した筋骨隆々の男たちが、私にあきらかな敵意の視線を向けていた。

そして、私は彼らに声をかけ、カメラを向けた。驚くべきことに、取材はうまくいった。

それどころか、おもに農村出身の彼らが国の将来に希望を抱いていること、まじめに働けばひとかどの生活ができるようになると考えていること、ゲームやアニメといった日本の文化的コンテンツに尊敬の念を抱いていることが知れた。

ただ、そもそもこんな突撃取材ができるのは、私が20代で、失うものが少ないからだ。もしも私に子供がいれば、あんな街に入る仕事など断っていた。

だからこれは私の手柄というよりも、私くらいの年齢の者を思い切って現地に飛ばした、雑誌編集部の手柄なのだ。

 

だから、私はあなたに言いたい。頼むから、私たち若者をあなたの愚痴に付き合わせる案山子としてではなく、経済的な鉄砲玉として使ってくれ。

あなたは若いころ、米に対してそうしてきたではないか。

あなたが生き延びて帰り、この社会をここまで豊かにしたのは、上官の命令を忠実に守ったからではなく、自分の頭で考え、行動したからではないか。だからあなたは、私たちを、これほどまでに優れた次の世代を、育て上げることができたのではないか。

私たちにも、おなじようにやらせてくれ。そして私たちに子供を作らせてくれ。

20代に機会を与えよ。我々に恩を与えよ。そうしなければ、私たちはもう、日本を捨てて、勝手にやる。それも一斉にではない、能力のある者から順番に、だ。

――その流れがすでに起こっていることを、知らないわけがなかろうが!