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規制緩和・政策 不動産

ゼネコン「絶好調決算」の裏に大手4社の談合疑惑が…!

捜査機関は切り込めるのか

笑いが止まらない

官公需では震災復興に東京五輪、民需では急増する訪日観光客に備えたホテル建設に不動産バブルを映したマンション建設ブームを受けて、ゼネコンの超繁忙期が続いている。

業績は絶好調で、約30年前のバブル時代を思い出させる。2017年3月期の決算で、過去最高の売上高と利益を達成したゼネコンは少なくない。なかでも鹿島建設、大林組、大成建設、清水建設のスーパーゼネコン4社は、増収増益で笑いが止まらない。高収益で財務も急改善し、鹿島、大成、清水は実質無借金経営となった。ゼネコンが過剰債務の代表格だった時代を思えば様変わりだ。

好調は、18年3月期に入っても続いており、第一四半期(4~6月)にスーパー4社は、各利益項目のすべてで最高益を記録。第二四半期(7~9月)においても、一足先に発表した大成が、さすがに息切れで減益予想だったのに、これを覆して3年連続の最高益だった。

好調の源泉は談合である。大型の公共工事では談合が復活、工区を4つに分けるなどしてスーパー4社が筆頭となってJVを編成、準大手ゼネコンから地元業者までを巻き込み、「みんなでメシの食える体制」が確立した。

 

しかも、売り手市場でゼネコン側が強気。工期を遅らせるわけにはいかない発注者側はゼネコンのいいなりで、結果的に官製談合となっており運命共同体。ゼネコンだけを責めるわけにはいかない。

その最たるものが、東京外かく環状道路(外環道)だろう。1兆6000億円が発注されるビッグプロジェクト。9月に地下トンネルの拡幅工事4件で、発注元と業者の入札契約手続きが、「談合の疑義あり」ということで、突如、中止された。その伏線は、拡幅工事の前のトンネル工事4本の「外れのない宝くじ」と、ゼネコン業界で呼ばれている巧妙な談合摘発逃れの入札にあった。

関越道大泉ジャンクションから(板橋区)から東名高速東名ジャンクション(世田谷区)に16・2キロメートルに外径16メートルのトンネルを2本掘るという工事は、14年4月、北と南から掘り進むということで4工区に分けられて入札が行われた。

その結果、スーパー4社が落札するのだが、そこで行われた「勝ち抜け方式」は、談合摘発逃れを意識したとしか思えないものだった。

勝ち抜け方式とは何か。

工事の入札に重複して参加できるが、ひとつの工事で落札者となった場合、当該工事以外には参加できない。従って、4工区で4社が仲良く工事を分けあった。最初に落札したのは大林(1510億円)、次が鹿島(1412億円)、三番目が清水(1138億円)、最後が大成建設(1254億円)である。

最後は3社が抜けて残っていた大成の1社入札。当然、予定価格に対する落札価格の割合である落札率は高くなり、98・51%だった。落札率7割で利益が出るということだから高収益を自動的に確保。もっとも他社も事情はそれほど変わらず、いずれも利益が大きく出る90%を上回っていた。

なぜ、勝ち抜け方式なのか。なぜ、技術力があって価格が安い所が連続して受注できないのか。

誰もが抱く疑問であり、今年3月の衆議院決算行政監視委員会で、共産党の宮本徹代議士が、14年入札のトンネル本線工事に加え、金額的にほぼ同規模となるトンネル拡幅工事において、『赤旗日曜版』(17年2月26日号)が、「4工事とも、本線トンネル受注の大手ゼネコン4社が幹事社のJVが、それぞれ受注することになっている」と報じたように、談合情報が流れるなか、「なぜ、不思議な入札を行うのか」と、次のように質した。

「一番安全に工事をやれるところが、どうして次をやったらいけないんですか。ほかもやっていいじゃないですか」

国交省は、「複数の技術提案を試したいが、単一の提案なら他の業者を選定しないことになっている」と、答えた。「同じ工法なら別のところ」というのだが、別の業者にしなければならない理由は説明不足だった。

まず談合報道があり、次に国会での質疑があった。当然、調べるわけだが、普通であれば、「聞き取り調査をした結果、談合はなかった」として業者を選定、契約を結ぶ。ところが、契約当事者の東日本・中日本両高速道路会社は、9月1日、「談合等の不正行為の疑義を払拭できない」として、入札契約手続きを取り止めた。

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