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過去形で「森友問題とは何だったのか?」と問うと訪れる恐ろしい未来

そこに待ち受ける「教育の未来像」

今年一年の政治ニュースを振り返ると、最初の大ニュースは森友学園をめぐるものだった。これに端を発して、「忖度」という言葉が流行し、稲田朋美元防衛大臣の国会答弁が問題視され、説明不足を問われた安倍政権の支持率が20%台に下落した。

……と過去形で書いてしまったが、決して過ぎ去った問題ではない。国会での真相解明も、大阪地検特捜部の捜査も、会計検査院の調査も、端緒についたばかりである。

政治の問題だけでなく、これからの教育のあり方に関わる問題でもある。私たちは監視を弱めてはいけない。

認可されるはずのない申請

すべては、松井一郎氏(現・日本維新の会代表)が2011年11月に大阪府知事に初当選した直後に始まった。

2012年4月、大阪府は森友学園の要望を受けて学校設置基準を緩和した。借入金で学校を新設できるようにしたのである。その後の5年間に、緩和された基準により認可申請をしたのは森友学園だけである。まさに「森友学園のための基準緩和」であった。

2013年9月、森友学園は大阪府豊中市の国有地払下げを要望したが、購入や賃借の目途は立たないまま、2014年10月に大阪府へ小学校設置認可の申請をした。

この申請に対して、大阪府私立学校審議会(私学審)は、2014年12月18日の会議で、認可せず継続審議にすると決定した。私学審の梶田叡一会長は、その理由を次のように述べた。

・教員のほぼ全員が幼稚園の経験しかなく、小学校の経験がない。
・学校用地がないのに申請するというのは、普通ありえない。
・手持ち資金が、通常と比べれば大幅に少なかった。
・審議会の委員から「本当に何を考えているのか」という驚きの声も出た。
(2017年3月13日放送・NHK「ニュースウオッチ9」より)

 

大阪府の認可基準は、学校用地は「自己所有」または「国からの借地」であることを原則としている。この当時は国有地の購入も賃借も未定だったので、基準を満たしていなかった。

大阪府の私学審は、学校法人役員、教育学者、弁護士など19人の委員で構成される。彼らが「何を考えているのか」と驚く事態だから、もはや継続審議ではなく申請を却下すべきであった。

ところが、わずか1カ月後の2015年1月27日、私学審は臨時会を開催し、一転して「認可相当」と答申した。

私学審で異例の「臨時会」、早期の認可答申

この臨時会は異例づくめであった。

そもそも私学審の定例会は年3回しかなく、臨時会は過去9年間一度も開催されていなかった。また、定例会では通常10~20件の議案を審議するが、この臨時会の議題は森友学園の案件だけであった。

再び継続審議にしたり申請却下にしたりするなら、次の定例会を待てばよい。したがって、わざわざ臨時会を開催したということは、最初から「認可相当」と答申するのが目的だと推測される。

しかし、前述の問題点が1ヵ月で解決するはずがない。私学審の議事概要には次の注意点が記載されている。

・財務・会計状況、カリキュラム、校舎建設など小学校設置までのプロセスを明らかにすることこと。
・カリキュラムは、小学生の学びが充実されるよう内容を詰めること。
・私立学校には「特色のある教育」が求められる側面があるが、懸念のある点については本審議会が今後も確認を進めるべき。