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企業・経営

赤字のメガネスーパーを復活させた「プロ社長」の経営者人生

星崎尚彦社長に聞く
メガネスーパーの星崎尚彦社長

メガネスーパーの星崎尚彦社長(51歳)を取材した。三井物産入社後、海外でMBAを取得。その後、「子どもの頃から級長だったから」という理由で経営者となることを決意。プロの経営者として様々な企業の事業を再生、業績を回復させてきた人物だ。彼は、赤字だったメガネスーパーをどう成長軌道に乗せたのか。

事業再生の名手

【強み】

理想のメガネをつくるにはどうしても時間がかかります。「眼に光を当てた時の反射が、左右とも黒目の中心にきているか」等、詳細に検査する必要がある。あっていないメガネを使い続けると、眼に負担がかかります。視力の悪化や老眼が進みかねません。

メガネ業界では、安売りが得意なチェーン店に引っ張られ、歴史ある全国チェーンも次々と価格競争に参加。そんな中、当社の強みは長年築いてきた検査技術、加工技術を使い「眼や使用用途に合った最適なメガネ」をつくることにあります。

私が入社した当時は「今まで30分かかった検査を20分に短縮しよう」といったことをやっていました。しかし私は「いや、1時間やりましょう!」と真逆の提案をしたのです。実はこれが復活のきっかけです。現在では自分専用の最高のメガネをつくるための有料検査「トータルアイ検査」が大変好評です。

【やり手】

初めて社長を務めたのは、スイスに本社があるジュエリーの会社でした。業績を伸ばしたら、仕入れ・加工の資金が追いつかなくなりました。本社の財務状況がよくなかったため日本で資金調達すると、これが本社にとって面白くなかったようなのです。「成長スピードを緩めてくれ」と有り得ない指示を出してきました。結局、知人に社長を代わってもらいました。

次に外資ブランドから出資を受け、靴の会社を立ち上げました。順調に成長したのち、ファンドに売られました。すると「1.5万~2万円のマーケットが大きいからここを狙え」という指示が来るようになったのです。

しかしこの会社は、人員も出店戦略も4万~5万円のマーケットで戦うようにできていました。おかしいと思い、異を唱えたら「後任を探してくれ」ということになりました。

次の会社では、海外のCEOが、日本で稼いだお金を送ってくれと無心してきました。何度断ってもしつこく無心してきて遂には「日本人社員をクビにしてでも送ってくれ」と言うので、さすがの私も怒ってしまい喧嘩になりました。

次に、ファンドからアパレル会社の事業再生を任され、これも成功させたのですが、別のファンドに売却されると、新しいファンドの方は自分たちでやりたかったらしく、ここも退職することになりました。

さすがに「少し仕事から離れたい」と思っていたところ、一緒にアパレルを再生したファンドに「もっとやり甲斐がある会社がある!」と言われ、それがメガネスーパーでした。

 
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