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「ポンコツ戦闘機」F35、こんなに買っちゃって本当に大丈夫?

やっぱり日本はアメリカの金ヅルか
半田 滋 プロフィール

つまり、F35は「最先端」とは言っても、衛星や他の航空機が集めた情報を統合する攻撃システムの「先端」でしかなく、団体戦なら能力を発揮するものの、個人戦では驚くほど弱いことが証明されているのだ。

こんな戦闘機に日本の防空を担わせようという航空自衛隊もどうかしているが、「もっと買え」というトランプ氏も相当に面の皮が厚いといわなければならない。

 

「日本製」なのにアメリカから買う?

トランプ氏がF35にこだわるのは成功体験があるからだろう。

大統領に当選した後の昨年12月、トランプ氏は自らのツイッターで「F35は高すぎる」とつぶやいた。

すると製造元のロッキード・マーティン社の株価が急落。今年1月、同社のマリリン・ヒューソン最高経営責任者(CEO)はトランプ氏と会談し、F35を大幅に値下げすることを約束した。最終的に90機分の調達費を約7億2800万㌦(約820億円)も値下げしたのである。

大統領に就任してから約10カ月、上下両院とも与党の共和党が多数を占めるにもかかわらず、重要法案は何一つ成立していない。大統領選で廃止を約束したオバマ・ケア(医療保険制度改革)は残り、税制の見直しもインフラ整備関連法も実現していない。

数少ない成功体験であるF35にすがりたいトランプ氏に対し、贋物をほめる骨董屋の主人よろしく、安倍首相が共感してみせたのが共同記者会見の「武器トーク」だったのではないだろうか。

「武器トーク」に出てきた、弾道ミサイルを迎撃するSM3ブロック2Aの購入表明も素直には受けとめられない。

イージス艦から発射するSM3ブロック1は米国製だが、改良版にあたるSM3ブロック2Aは日米で共同開発し、日米で部品を生産する日米合作のミサイルである。

弾頭部を熱から守るノーズコーン、第2弾・第3弾ロケットモーター、上段分離部、第2弾操舵部といった精密技術が必要なパーツの開発を日本政府に依頼してきたのは米政府である。とくに宇宙空間に飛び出した後、自然な形で割れるノーズコーンは、下町工場の加工技術がなければつくれない現代の工芸品といえる。

ところが、このSM3ブロック2Aも米国から購入するのだ。なぜ国内の防衛産業で製造しないのか。

防衛装備庁の堀江和宏統合装備計画官は「国内産業が組み立て施設を持っていないからです。国内で部品を製造して輸出し、米国のレイセオン社で組み立て、完成したミサイルを輸入するほかない」という。