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コメディアンが「同性愛」をネタにする権利、について思うこと

フジテレビは何に対して謝罪したのか?

「コメディ」とは何か

不意に地上波に現れて物議を醸した「保毛尾田保毛男」の一件は、視聴者が怒り、テレビ局が謝る一対の身振りが演じられ、なにやら帰結点に達した趣を見せている。

去る9月28日放映の「とんねるずのみなさんのおかげでした 30周年記念スペシャル」において、お笑い芸人の石橋貴明が、90年代に人気を博したキャラクター「保毛尾田保毛男」を約30年ぶりに演じたところ、同性愛者差別だという批判を招き、テレビ局の社長が謝罪するに至った。

この件を巡っては、同性愛について、芸能界について、テレビ放送について、すでに様々なことが論じられた。一方で、コメディについて――特定の時代と場所に属する「お笑い」に限らず、より汎用的な「コメディ」について――となると、まるで真顔で論じるには及ばないかのように、饒舌さが誘発されずにいる。

しかし、テレビ局の公式サイトに掲載され、現時点で唯一確認できる一文、すなわち、「ご覧になった方に不快な念をお持ちになった方がいるなら、これはテレビ局としては大変遺憾なことで、謝罪をしなくてはいけないと思っている」という記述が、あるいは作為的に留める曖昧さを不信に思う時、我々は、やはりコメディについて考えずにはいられまい。

Louis C.K.(Saturday Night Live - Season 42)〔PHOTO〕gettyimages
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