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日本株を爆買い中の外国人投資家は、日本経済の先をこう見ている

独自調査で「買った銘柄」が判明!
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一方、外国人がこの10月に「売っていたリスト」も判明している。

「ただ、その売られた銘柄を見ると大きく値上がりしたから売却したという『利食い売り』がほとんど。本当に懸念していればすべて売り払っているはずですが、そうではなくて一部だけ売っている。

つまり、外国人投資家は全体としては日本株を大量に買い、大きく値上がりした銘柄については一部だけ利益確定しながら儲けているというイメージです。彼らはまだまだ強気なんです」(前出・藤本氏)

 

儲けやすい相場になる

逆に言えば、懸念は「北朝鮮有事」くらい。

「実際、石川製作所豊和工業が買われていますが、石川製作所は機雷を扱う会社で、豊和工業は国内唯一の小銃メーカー。外国人投資家は今後も北朝鮮との緊張関係が続くと懸念し、こうした銘柄を『リスクヘッジ』で保有しているのでしょう」(前出・安藤氏)

その有事さえ回避できれば、ほかには目立ったリスクは見当たらない。日本経済はそのままグイグイと成長軌道に乗っていく――。そう考えられているわけだ。

「外国人投資家たちは、日本銀行の中曽宏副総裁が10月5日のロンドンでの講演で、『日本経済の実情を不必要なまでに控えめに、すなわち悲観的に見るべきではない』と語ったことにも注目していました。

中曽氏は日本企業が人手不足への対応を加速させることが将来的な賃上げにつながると語り、外国人たちも脱デフレ期待を一層高めた。

投資リストには、冷凍食品、日本酒など多くの食品関連会社を傘下に持つヨシムラ・フードHD、道路舗装工事の佐藤渡辺など知る人ぞ知る銘柄も並ぶ。

これから脱デフレが日本全国で起こり、大企業から中小企業まで、全国民が景気回復を実感するようになると見られている」(前出・岡山氏)

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すでに10月末から本格化してきた企業の中間決算発表は、増益ラッシュの様相を呈してきた。当然、株価もまだまだ上がる公算大だ。株式評論家の渡辺久芳氏も言う。

「外国人投資家たちが買っている銘柄リストに挙がっているのは業績好調な企業が中心です。いよいよ日本株市場が金融緩和策に頼る『金融相場』から、企業業績と好景気に裏付けられた『業績相場』に移ったことがはっきりしたといえます。

今後1年から1年半は業績相場が続き、その間に日経平均株価が3万円に到達する可能性は高いでしょう。

業績相場というのは当然、業績のいい銘柄が買われる相場なので、個人でも値上がりする銘柄を探すのが比較的簡単。業績予想がいい銘柄を素直に買えば儲かるので、その意味でも今後1年くらいは個人投資家が大きく資産を増やせるチャンスと言っていいでしょう」

投資をする人にも、しない人にも嬉しい話、かもしれない。

「週刊現代」2017年11月18日号より