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虐待、貧困、性暴力…夜の街をさまよう少女を支える5つの活動

声をかけてくるのは危険な大人ばかり

「おにぎり一つで体を売った…」

ある中学生の話です。

真冬の深夜2時ごろ、父親に殴られ裸足で家を飛び出しました。暗闇の中、明るく光る自動販売機で暖をとろうと寄り掛かっていたそうです。

小さな街の階段に座っていると、男に声をかけられ、事情を話すと、コンビニでおにぎりを買ってくれました。手を握られて、「まずいと思ったが、怖くて抵抗できなかった」と言います。

男の家に着き、おにぎりを食べると「歯磨きかお風呂、どっちかやる?」と聞かれ、断ったが強姦されました。初めての性行為でした。彼女は、おにぎり一つで体を売ったのだと、自分を責めていました。

「声をかけて来るのは、そういう男の人だけだった。寝たくてもどこで寝たらいいかわからないし、頼れるのはその人たちだけだった。もっと、女の人とか、危なくない大人の人が声をかけてくれればいいのに。自分はそういう大人になりたい」と彼女は言います。

 

毎年100名ほどの少年少女と出会い…

私が代表を務める女子高生サポートセンターColaboでは、「すべての少女に衣食住と関係性を。困っている少女が暴力や搾取に行き着かなくてよい社会に」を合言葉に、中高生世代を中心とする女子を支える活動を行っています。

夜の街で家に帰れずにいる少女たちへの声掛けや相談に乗るほか、児童相談所や警察、学校、病院などへの同行支援、虐待や性暴力被害を背景に家に帰れない少女たちが一時的に泊まれるシェルターの運営、食事、風呂、衣類や宿泊場所などの提供。

さらなる支援が必要な場合には、中長期シェルターで暮らしを支え、同じような境遇を生き抜いた女子たちによる自助グループの運営や就労支援も行っています。

毎年100名ほどの少年少女と出会っていますが、特に貧困や虐待などを背景に、家庭や学校、地域で孤立し、街やSNS上をさまようなかで、危険に取り込まれた青少年と関わっています。冒頭のエピソードは、Colaboで保護した少女の体験談です。

「不良少年」「非行少女」という乱暴な語り方

私も中高生だった頃、父のDVや母の鬱病、両親の離婚、家族からの暴力などから家にいられず、月に25日間は渋谷の街を徘徊する生活を送っていました。

家族と顔を合わせれば暴言や暴力が飛び交い、命の危険を感じたことも。リビングやお風呂、トイレ、キッチンなどの共有スペースを使うのにも気を遣いました。

家で安心して眠れない日が続くと、学校への遅刻や授業中の居眠り、欠席が増え、教員から注意されるようになりました。家で起きていることは教員や、他の大人の誰にも打ち明けられませんでした。

高校2年生の夏、私は高校を中退。将来について悩んでいましたが、頼ったり相談したりできる大人はいませんでした。