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安倍総理が他人を信頼していないと思える「これだけの理由」

国民は「まっとうな政治」を期待するが…
山下 祐介 プロフィール

権力を明け渡しましょう

どうも、あなたには人間に対する信頼が見えない。それが自分に跳ね返っているのではないかと思います。もはやあなたは、政治家として何かをしようとしても、これからはすべて裏目に出るでしょう。

あなたのところに集まってくる政策は、本当にきちんと練られたものでしょうか。それは誰かを犠牲にし、誰かを優遇するものではありませんか。

あなたが実現したかったことはもっと別にあるのかもしれませんが、もうそれは別の人に託すべきです。すでに暴走の域に入っているあなたの政権を、止められるのはあなたしかいません。はやくこの暴走に終止符を打たなくてはなりません。

まずははやく政権を手放すことです。手遅れにならないうちに。

そしてそれは、あなたと同様に――あるいはそれ以上に――この国の未来を憂えている自民党の仲間たち、国会議員の人々、そこに関わる有能な官僚や専門家たちに、この国の行く末を委ねればよいだけなのです。

絶対的な権力にしかできないことがあります。

それは権力の解体です。まずは国会内になぜこれほどの権力集中が生じたのか、この権力集中をほどくために何をすればよいのか、どういうやり方がこの国の権力バランスにとってふさわしいのか、特別調査会を設置し、調査検討しなくてなりません。

その上で小選挙区制を廃止し、中選挙区制に戻し、また内閣府を一度解体し、政治主導を改めましょう。そして特別調査会の結果を待って、総理として最後の解散を宣言しましょう。

もちろんせっかく獲得した政権を、そう簡単にあなたが手放すとは私も思っていません。残念な気持ちはわかります。改元も、オリンピックも、憲法改正も、みんなあなたがその手でできるチャンスをつかんでいるのですから。

でもその先を考えてみてください。

 

あなたがこの絶対的権力から遠ざかったとき、それまで抑え込まれてきた不満が爆発し、あなたに対する批難が広くわき起こって、あなたへの崇拝は一転して痛烈な徹底的批判にかわるでしょう。

この国をこんなひどい状態にしたのは安倍だと、とんでもない悪政だったと。そして「実はこんなことが」と、あなたが知らないことまで、あなたの不正の暴露としてわき上がってくるに違いありません。

しかもそれが非常に身近な人々から。そうなるのが目に見えるようです。絶対的な権力は、腐敗した後、必ず奈落の底にたたき落とされるものなのです。

でも今なら間に合います。平成天皇がご在位中に政権をお返ししましょう。そうすれば平成の名首相として、あなたの名前はきちんとこの国の歴史に残るはずです。

身内こそ疑わなくてはいけない

最後に、以前、2013年の年頭に私があなたに感じたことについてふれておきます。

この頃、私は福島県のある町の原発事故強制避難者の団体活動を手伝っていました。彼らが自分たちの町の町長・議長の出席を取り付け、住民を集めて行う公開討論会を企画したとき、その会合への出席を各大臣にも要請することになりました。

その際、彼らが安倍総理にもこういう討論会を予定していますということを知っていただきたいというので、私がその手紙を代筆しました。

まずは議員会館のあなたの事務所に、そうした事実関係をお知らせするファックスをお送りしておき、その上で、詳しい内容をお手紙をもってお伝えしに、彼らと一緒に衆議院議員会館をたずねました。

このときの復興大臣は根本匠氏、そして環境大臣は石原伸晃氏でした。お二人の秘書は手紙を受け取られ、根元大臣の秘書の方とは(さすが福島県選出の方ですね)しっかりお話しできました。残念ながら、お二人とも、討論会への出席はかないませんでしたが。

さてあなたです。あなたのところでは、こんな対応をなさいましたね。議員会館の受付をまずおたずねすると、私たちに対し、こう言うよう指示されたと受付の人に言われました。

「私の部屋をたずねてはいけない。手紙など、ものもおいていってはいけない」

議員の各部屋には郵便受けのようなものをおいている人もあるわけですが、「あなたたちは決して来てはいけないし、手紙などを投函してはいけないと、強く伝えるように言われています。絶対に何もおいていかないでください」と、そう言われました。

事前にファックスをしていたのだから、私たちがどういう立場でどういう用件だったのかはご存じですね。

私は受付の女性の(あなたの秘書ではなく、議院会館の受付です)「絶対においていったりしないでください、そういわれていますから」という切迫したものの言い方に、何か強い恐怖を感じました。

汚いものを追い払うような、「ケガレるからあっちへ行け」というような、そういう雰囲気を感じたのです。はっきり言います。あの対応は異様です。

あの時、すでにあなたには「排除」の論理があったのだと、今になって思います。

自分に都合のいい人たちは寄ってきてもいいが、都合の悪い人たちは「あの人たち」呼ばわりして遠ざけ、近よらせない。たかが手紙です。受け取ればよいではないですか。それで国民は納得し、安心するのです。