スポーツプレミア

「ユニコーン=逸材」ポルジンギスはNBAの顔になれるか

22歳、ラトビア生まれの大器
杉浦 大介 プロフィール
(ナゲッツ戦での大活躍の後には地元メディアからも騒がれた)

7フィート3インチ(221センチ)という長身の持ち主でありながら、シュート力、イン&アウトのどちらもこなせる多彩なスキルは出色。殿堂マディソン・スクウェア・ガーデンを本拠地にする巡り合わせの良さも手伝い、ラトビア出身の痩身の若者は瞬く間に全国区のスーパースター候補になったのだった。

 

相手にできることは何もない

 そんなポルジンギスもまだ22歳なのだから、もちろんアップ&ダウンはあるだろう。ニックスはまだ作り直し始めたばかりのチームだけに、新エースがフラストレーションを感じることもあるだろう。ニューヨーカーはせっかちで知られるが、今のチームは少し長い目で見てあげる必要がある。
 
ただ例えそうだとしても、ラトビア語、スペイン語、英語をすべて流暢に喋る聡明な若者の将来には、やはり大きな期待をせずにはいられない。

(トルコ出身のカンター<右>もポルジンギスの実力に太鼓判を押す Photo By Gemini Keez)

何より素晴らしいのは、ポルジンギスのプレーにはこれまで誰も見たことがないような独創性、創造性が感じられることだ。大きなストライドでコートを駆け回り、とてつもない高さのダンク、ブロックを決めてファンを驚嘆させる。末恐ろしいほどの才能を持っているのは明白であり、それゆえにデュラントに“ユニコーン”と言わしめたのだ。
 
「身体がより強くなって、同時にどこでボールを受け取れば良いかという判断も向上している。高い位置からシュートされたら、相手にできることは何もない」

リーの言葉通り、このまま身体ができてきて、さらに経験を積めば、ポルジンギスは真の意味で“アンガーダブル(ガード不可能)”な選手になり得る。
 
どうか順調に伸びてほしい。予想、期待を、超えてほしい。最終的には、2006-07シーズンにリーグMVPを獲得したドイツ出身のスーパースター、ダーク・ノビツキー(ダラス・マーベリックス)を凌駕するような選手に――。そんなシナリオが現実になれば、近年は勝利に飢えているニューヨークのバスケットボールファンは再び大きな夢が見れるはずなのである。