スポーツプレミア

「ユニコーン=逸材」ポルジンギスはNBAの顔になれるか

22歳、ラトビア生まれの大器

毎晩が「超絶プレー」

(ポルジンギスのスケールの大きなプレーは魅力たっぷりだ Photo By Gemini Keez)

「彼はこのリーグの他のチームにとって悪夢のような存在になるだろう」

今季開幕戦の際、デトロイト・ピストンズのスタン・バンガンディHC(ヘッドコーチ)が残したそんな言葉は現実になるのだろうか。
 
 “彼”とはニューヨーク・ニックスの背番号6、クリスタプス・ポルジンギスのこと。NBAで3年目を迎えた22歳の大器は、今シーズン絶好のスタートを切っている。開幕から6試合中5戦で30得点以上をマークし、特に10月30日に地元で行われたデンバー・ナゲッツ戦ではキャリアハイの38得点を挙げてチームを勝利に導いた。

 

開幕3連敗を喫したニックスだが、その後に3連勝。11月1日時点で平均29.3得点(FG成功率も48.6%)を残すラトビア出身の新エースが、この連勝の立役者になっていることは言うまでもない。 
 
「MVPレースでも話題にならなければクレージーだ。毎晩凄いプレーをしている。とてつもない働きぶりだ。ゲーム中だけでなく、彼はコート外でもチームのみんなを助けようと努力しているからね」

チームメートのエネス・カンターがそう語っている通り、今季はポルジンギスが本格的にブレイクするシーズンになりそうな予感が漂い始めている。

(ニューヨークでの人気ももちろん上昇中である Photo By Gemini Keez)

昨季までのニックスは言うまでもなくカーメロ・アンソニーのチームだった。しかし、オールスター通算10度出場のスコアラーが今オフに去り、4年連続でプレーオフを逃してきた低迷フランチャイズは新しいチーム作りを始めている。
 
3年目のポルジンギスを軸に、出戻りのティム・ハーダウェイ・ジュニア、2年目のウィリー・エルナンゴメス、新人フランク・ニリキナといったフレッシュなメンバーが中心。その周囲をコートニー・リー、ジョアキム・ノアといったベテランが取り囲む。
 
まだ荒削りな感は否めなくとも、若く、身体能力に秀でたチームには魅力がある。現実的に今季中のプレーオフ進出は厳しくとも、ニックスは明るい未来に向けての一歩を踏み出したと言って良い。そして、このチームがどこまで行けるか、端的に言ってすべてはポルジンギスの成長度次第にも思える。
 
「シュートを打てて、正しいプレーができる。守備もできるし、3ポイントシュートも打てる7フッターだ。稀有な存在だよ。それにブロックもできる。このリーグにおける“ユニコーン”のような選手だ」

NBA 入り1年目の途中にこちらも屈指のオールラウンダーであるケビン・デュラント(現ゴールデンステイト・ウォリアーズ)にそう評されて以降、ポルジンギスは“ユニコーン”と呼ばれるようになった。