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日ハム・清宮幸太郎、誕生!「育ててくれる球団」で、よかったね

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高卒野手が育たない巨人

9月22日のプロ志望表明会見以降、「最大10球団競合もあり得る」と言われた清宮の獲得合戦だが、実際に入札したのは7球団に絞られた。

「やはり、あの『面談』は相当効いたんですよ」と囁くのはスポーツ紙の高校野球担当記者だ。

面談は、ラグビーのトップリーグ、ヤマハ発動機監督の父・清宮克幸氏、母・幸世さんも同席のもと、各球団が育成方針や施設など、自チームのセールスポイントを入れ替わり立ち替わり売り込む、「プレゼン合戦」の様相を呈した。

「はっきり言えば、あれは清宮側による球団の『選別』です。『おたくから指名されることは望んでいませんよ』と、遠回しに申し渡す場として設定されたようなもの。

球団側が持参した資料に対して、お父さんから鋭いツッコミが次々と入れられたそうです。

あるスカウトは、『ソフトバンクの練習環境と比較されて非常に困った。あそこと比べられたらお手上げだよ』とボヤいていました。中村(奨成。広島が交渉権獲得)指名に舵を切った中日など、あれで諦めた球団は少なくない」

こうして、競合球団は減ったものの、12球団でもっとも早く1位指名を断言していた阪神、面談に社長以下5人もの布陣で繰り出し、なりふり構わぬ姿勢を見せた巨人は、結果的に日本ハムにさらわれた。

「まあ、あの2チームでなかったのは、清宮くんには幸いでしたね」と苦笑するのは、ヤクルトでスカウト、編成部長を歴任した片岡宏雄氏だ。

「やっぱり、巨人と阪神はプレッシャーがキツすぎる。早くから不動の3・4番を打てるような成績を残せれば別ですが、結果が出なかったときに、切られるスピードもまた早い。

近年、あの2チームで高卒の長距離砲がスタメンに定着した例がありませんから。日ハムとは対照的ですよ」

とりわけ、巨人はゴジラ2世と期待された大田泰示を日ハムに放出し、高校通算73本塁打を放った岡本和真もいまだ結果を出せていない。

いずれもドラフト1位で獲得した高卒長距離砲を育てあぐねている現状を考えれば、高橋由伸監督がクジを「外した」ことは清宮にとっても幸いというべきだろう。