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「日本一選挙に強い」政治家・中村喜四郎という生き方

マスコミ嫌いの本人が重い口を開いた 
週刊現代 プロフィール

中村は逮捕直前、自民党を離党し、以後無所属のまま当選を重ねた。刑務所に収監された時期を除き、すべての選挙を勝ち抜いた。当選14回は小沢一郎、野田毅に次ぐ衆院議員3位の記録だ。

中村が「日本一選挙に強い男」と言われるのは、徹底したドブ板戦術ゆえだ。メディア露出は一切しない、街頭ポスターも貼らない。その代わり、

「中村後援会『喜友会』は、鉄の結束力で、さながら新興宗教です」と語るのは、ある茨城県議だ。

 

聴衆が泣き出す演説

「今回の総選挙で、出陣式には4000人が集まった。街頭にはポスターは1枚もないのに、選挙区の家やお店に入れば、どこも中村さんのポスターだらけですよ。

喜友会は、5人単位のユニットで動きます。横の連携はゼロで、全体像を知っているのは中村さんだけ。

1ユニットが集会を開催すれば、もう一つのユニットは講演会を呼びかけ、もう一つは企業の挨拶回りを……というように、年間を通じて活動する」(前出の茨城県議)

本人の動きも凄い。7~8台のスタッフ車に挟まれながら、みずからオートバイのハンドルを握って幹線道路や農道を走り抜ける。支援者を目にすれば、対向車線沿いであろうと乗り付けて、「頑張ります」と次々に握手していく。

中村が圧倒的な支持を得るのは、そのドブ板ぶりに加え、田中角栄直伝の演説のうまさゆえだと後援会の一人は言う。

「防衛でも北朝鮮の問題でも、数字を挙げてわかりやすく話してくれます。演説は1時間から2時間は続きますが、途中で泣き出す人さえいますよ」

中村の演説は、静まりかえった中で行われる。

「こんにちは、中村喜四郎でございます」

小さな声で、ぶつぶつと話すように始まるが、

「昔は東京に出るまでに何時間かかったか?今は常磐道が開通し67分で都心に到着できるようになりました!」

細かな数字がどんどん入ってくるのが特徴。だんだん演説のボルテージは上がっていき、仕舞いには絶叫調となっていく。

「村を良くしてれたことがよくわかる。喜四郎先生に全部任せるよ」

コンサートを見に来たようなうきうきした気分で集まった支援者たちは、満足して帰って行く。別の支援者はこう語る。

「中村先生と有権者は家族。家長の中村先生が代表して国会に行ってくれるだけで安心なんです」