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「排除」発言を引き出した記者が見た「小池百合子の400日」

なぜジャンヌ・ダルクは墜ちたのか
横田 一

おまけ:記者も「排除の論理」?

最後に、小池氏の会見スタイルについて少し補足をしておこう。氏はテレビなどでもおなじみの通り、質疑応答の際には笑顔を絶やさずに丁寧な口調で受け答えをする。しかしその一方で、質問者を選別し、私のような記者には質問の機会をほとんど与えない一面がある。小池氏は去年の夏以降、都知事としての記者会見でも「排除の論理」を徹底してきたといえる。

このことは、定例会見と臨時会見における記者別指名回数を順位づけした「都知事会見の指名回数順位(“好意的記者”ランキング)」を見ると、一目瞭然だ。

 

ちなみに、私が小池氏の「ブラックリスト」に載った質問と見ているのが、2回目の指名となる昨年8月13日のもの。私はこの時、築地市場の移転問題について、市場関係者との面談を非公開にしたことを問い質したのだが、これ以降、約半年も指されない状態が続いた。

そこで私は「都知事会見指名回数順位表(お気に入り記者ランキング)」(表1)を作成してネット媒体の「リテラ」に掲載した。すると、その約1週間後の3月10日、半年ぶりに指名された。

(表1)2016年8月〜2017年2月24日までの定例会見・臨時会見における指名回数

しかしその後は、再び指されない状態が続くようになったので、今度は月刊誌「創」2017年9月号に、今年7月までの情報を追加した最新版(表2)を掲載してもらったところ、9月29日に半年ぶりに当てられたのだ。

(表2)2016年8月〜2017年7月21日の指名回数

この表にある日テレの久野村記者やTHE PAGEの具志堅記者は、直近の会見でも私よりはるかに頻繁に指名されている。ランキング2位の具志堅記者は、10月6日と13日に両方とも指された。久野村記者は、13日の囲み取材で私が質問したとたん「囲み終了」が宣言されたにもかかわらず、そのあとで追加質問が許される特別扱いを受けていた。

とにもかくにも、有権者の審判は下された。「排除」というただ一点によって、これまでの破竹の勢いを大きく削がれることとなった小池氏。これから東京五輪へ力を振り向けてゆくこととなる都政を、また国政政党となった希望の党の舵取りを、まっとうすることはできるだろうか。

 
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