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ゴルフ 週刊現代

ごく普通の家庭から世界レベルの「10代ゴルフ選手」が育った理由

畑岡奈紗、新たなヒロインの肖像
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米国航空宇宙局NASAから名付けられた少女は、まるで朝ドラヒロインのように真っすぐ育ち、今年大きく飛躍。松山英樹に続いて、ファンをワクワクさせてくれる世界レベルの選手が茨城から現れた。

父ちゃんは語る

朝ドラ『ひよっこ』の舞台となった茨城から、新たなヒロインが生まれた。

茨城県の中部にある笠間市の郊外。常磐自動車道・岩間ICから4kmほど離れた、のどかな田園地帯にプロゴルファー・畑岡奈紗(18歳)の実家がある。生け垣に囲まれた敷地に、祖父母宅と畑岡宅の2棟が建っており、ごくありふれた民家だ。

ゴルフ場で事務員をしていた母・博美さんが練習場に連れて行ったことがきっかけで、畑岡は小学5年生からゴルフを始めた。

練習拠点としている宍戸ヒルズカントリークラブまでは、自宅から約3km半ほどある。途中の道は街灯も少なく、民家もまばらで、アップダウンが激しい。小中学校時代、畑岡は毎日のようにこの道を往復していた。

 

「一緒の敷地に住む母方のお祖父さんは役所勤めをしていました。お父さんは家具を主に販売する会社に勤務するサラリーマンです。ゴルフ場で働いていたお母さんは、高校時代はバレーボールの選手でした。本当に普通の家庭ですよ。

奈紗ちゃんは学校が終わると、一人で自転車に乗ってゴルフ場まで練習に行っていました。大人でも自転車で30分はかかる道です。私が奈紗ちゃんに『遠いけど、大丈夫?』と声をかけると、笑顔で大きくうなずいて『うん!楽しいからいいの』って」(畑岡家の近くに住む住民)

宍戸ヒルズCCの練習場が彼女の才能を育んだ。畑岡の定位置は、練習場の一番右奥にある鏡の前の打席。先に来ていた大人たちにきちんと挨拶を済ませると、あとはひたすら打つのみ。

平日なら2時間ほど、休日なら5~6時間も続いた。併設された練習グリーンでパッティングをしている途中、雨が降っても集中しすぎて気がつかないこともあったという。

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「練習場の全長は230ヤードほどですが、中学生になったばかりの奈紗ちゃんのドライバーショットは、正面のネット中段にある250ヤードの表示を楽々超えていました。ここには石川遼プロも妹や弟と一緒に子供のころに来ていましたよ。おそらく同じ場所で練習していたと思います」(同クラブのメンバー)

畑岡プロの父、仁一さんが本誌に明かす。

「私はまったくゴルフをやらないし、興味もありませんでした。唯一ゴルフをするのは家内ですが、ベストスコアは80だったかな。私には、それが、どれほどの腕前かはわからないですけど(笑)。

奈紗は小学校4年生のときには、男の子に混じって地元の少年野球チームに入りました。ポジションはセカンドだったかな。5年生からゴルフも始め、小学生大会に出場しました。

ですが、始めたばかりでは勝てるはずもない。その帰り道、車の中で奈紗は大泣きしたんですよ。それまでは何をやっても、そこそこは上手くできていたので、相当悔しかったんだと思います。

それで夏休みの終わりに、野球チームのみんなの前で、『二足のわらじは履けないので、ゴルフに専念します』と挨拶をしたんです」

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