不正・事件・犯罪

マザーズ上場「大物中国人経営者」に株価操縦疑惑で逮捕状

台頭する「新華商」の遵法意識は…

「昔懐かしい」株価操縦事件だが…

マザーズに上場するインターネット通販のストリームが、株価操縦事件に揺れている。警視庁捜査2課が強制捜査に乗り出し、現在、容疑者逮捕が続いているが、創業者オーナーの劉海涛前会長(49)も関与したと目され、逮捕状を出されている。

証券取引等監視委員会と警視庁が、合同でストリームなどの家宅捜索を行ったのは、昨年10月である。

14年2月頃からストリーム株が急騰、100円台の株価が同年9月には500円を超えたが、そこには直前の株価を上回る価格で連続して買い注文を出して吊り上げる株価操縦があったとされた。

 

以来、約1年の捜査が続けられ、捜査2課は、10月12日、高橋利典(69)、笹尾明孝(64)、本多俊郎(51)の3容疑者を逮捕、15日には、主犯格の松浦正親容疑者(45)を、翌16日にはシンガポール在住の佐戸康隆容疑者(58)を、18日にはその仲間の四方啓二容疑者(46)を逮捕した。

最初に逮捕された3容疑者は、業績不振企業に取り付き、増資などの際、経営陣に食い込んで株価操縦、インサイダー取引などで稼ぐ反市場勢力である。

仕手戦は、仲間を糾合、買い煽ってちょうちん(急騰に便乗しようとする一般投資家)をつけさせ、絶妙のタイミングで売り抜けるもので、熟練の技が要る。

3容疑者は、仕手筋として知られた存在だったが、今回、会社側との接点になったのは、彼らの仲間のU氏だった。

だがU氏は、捜査が本格化した直後の昨年末にガンで死去。仕手戦の司令塔となったU氏が亡くなったことで、事件は潰れるのではないかといわれたものの、各人の仮名借名口座を特定のうえ、売買記録を分析、参考人招致で得られた供述をもとに、立件は可能と判断、逮捕に踏み切った。

松浦容疑者は、U氏を窓口とする仕手グループと会社側との接点になった人物で、仮名借名口座を使ったストリーム株の売買をU氏の指示で行ったことは、『産経新聞』などの取材で認めている。

【PHOTO】iStock

一方、シンガポール在住の佐戸氏は、大手証券出身の株のプロで、松浦容疑者、U氏などとの関係は認め、U氏へ資金供与した事実は否定しないものの、株価操縦への関与は認めない。

従って、現段階で判明しているのは、U氏とその仲間の高橋容疑者ら仕手筋が、ストリーム株で「買い上がり」と呼ばれる株価操縦を仕掛け、ストリームに通じた松浦容疑者が便乗買いを行い、佐戸容疑者と四方容疑者がU氏に資金提供したという事実である。

関西で伝説の仕手といわれた故・西田晴夫氏と並び称せられたU氏、昭和50年代、一世を風靡した赤坂投資顧問グループの生き残りだった高橋容疑者らが取り付き、仕手戦を仕掛けたというだけなら、ストリーム事件は昔懐かしい株価操縦である。

事件が新しい様相を見せるかどうかは、劉氏が関与したかどうかにかかる。

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