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復讐のために、不倫相手の子どもを無断で連れ出し置き去りにした女

私、絶対に引き下がらないから

男に裏切られたとき、あるいはきちんとした扱いをされずにゴミのようにポイ捨てされたとき、恨みつらみをためていくタイプの女性がいる。最初はショックを受け、それが怒りに変わり、そして憎しみへと気持ちは変遷し、最後には「彼を社会的に抹殺しなければいけない」という思いが募っていって行動を起こす。

独身で既婚男性とつきあい、突然裏切られて復讐を誓った女性もいれば、夫の不倫相手にとことん憎悪の炎を燃やす女性もいる。そんな女性たちがどうやって怒りを募らせ、行動に移していったのかを見てみよう。

同棲中の荷物を会社へ送りつけた

マナミさん(34歳)は、3年前、大手企業に勤める10歳年上のトシオさんと出会った。

「結婚しているのに、信じられないくらいの情熱で交際を迫ってきたんです。『うちは子どもが成人したら離婚することになっている。それを前倒しするからつきあってほしい』『あなたとなら、新しい人生をやり直せる』と、毎日、メールが来たり私の勤務先に現れたりする。それが3ヵ月も続いたので、本気なのだと信じてしまったんです」

ふたりきりで会ってみると、話題は広いし博識だし一緒にいて楽しいとわかり、マナミさんもだんだん本気になっていく。そして半年後、ふたりは共通の知り合いである年配の夫妻の元へ出かけた。彼が離婚届の証人として夫妻にサインしてもらいたいと言い出したからだ。離婚届にはまだ彼の名前しか書かれていなかったが、「離婚の意思は確認している。あとは財産分与の話し合いだけ」という彼の言葉を信じた。

 

そして彼は身の回りのものを彼女のマンションへと運び込み、ともに生活するように。それからは結婚に向かって一直線だった。彼女はカルティエのエンゲージリングをもらい、父親にも紹介し、ホテルのブライダルフェアを彼と見て歩いた。彼の知人には婚約パーティまで開いてもらったという。

だが、なかなか離婚は成立しない。彼に尋ねると、いつも少しせつなげな顔をして、「全力で進めているんだけど」とつぶやいた。

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一緒に暮らし始めて1年ほどたったある日、事態は急転直下。彼女が仕事から帰ると、彼の荷物が部屋から消えていたのだ。

「私、毎日彼にお弁当を作っていたんですが、その日はランチ会議があるから弁当はいらないと出かけたんです。会社に行ったふりをして戻ってきて荷物を運び出したようです。管理人さんに聞いたら、『ダンナさんが昼前に戻ってきて、荷物を出し入れするというから家具でも買ったのかと思っていた』とのことでした」

何の説明もなく、彼は突然、自宅に戻ってしまったのだ。マナミさんにとっては青天の霹靂。まったく予兆もなかったという。とにかく何があったのか知りたい。その一心で翌朝、彼の自宅へと行ってみると、「ここには住んでいない」とていよく追い払われる。彼の娘のSNSを見ると、家族で食事に出かけて彼がのどかにピースサインをしている写真がアップされている。マナミさんは脳が沸騰するような気がしたという。

「週末、また彼の家に行き、出てこないなら家に乗り込むと電話すると、彼が犬の散歩を装って出てきました。どういうことか説明してほしいと言っても、『どこに行きまちゅか~』とふざけた口調で犬に話しかけてる。あまりに腹が立ち、思わず犬を蹴り飛ばしてしまいました。犬が震えまくり、動かなくなって。犬が彼の大切にしているものの象徴のように思えたので、そのときは怯えた犬を見て少しすっきりしました」

犬は彼の家族の象徴だったのだ。だが、すっきりしたのはその場だけ。埒が明かず、例の共通の知り合い夫妻が間に入ってくれた。もうお金で解決するしかなかった。だが、それでマナミさんはそれだけでは引き下がらなかった。彼の社会的信用を失墜させたい、社会的に抹殺したい。その思いが募り、行動を起こした。