〔PHOTO〕gettyimages
防衛・安全保障 中国

世界最大規模「習近平の軍隊」は一体何を目指しているのか

中国「強国強軍」の栄光と夢想

来週から共産党大会だというのに…

中国では、来週18日から、5年に一度の共産党大会が開催される。それに先立って、国慶節(建国記念日)と中秋節(旧盆)の8連休を終えた8日、中国国家インターネット情報弁公室は、「インターネット『群組』情報服務管理規定」を施行した。その全文15条は、下記の通りだ。

http://www.cac.gov.cn/2017-09/07/c_1121623889.htm

要は、現在9億人以上の中国人が日々、WeChat(微信)を使って、「群組」と呼ばれる特定のサークル(クラスメートや仕事仲間など)内で、チャットを楽しんでいる。ところが10月8日以降、中国共産党及び中国政府に対する不適切な発言があった場合、書き込んだ本人はもとより、その「群組」の代表者(群主)も処罰の対象になったのだ。

 

たとえば100人の仲間でチャットを楽しんでいるサークルで、誰かがたった一言、不穏当な発言をしただけで、そのチャットの代表者が掴まり、チャット全体が閉鎖されるリスクが出てきたというわけだ。

中国のテレビニュースでも、注意を促していて、インタビューを受けた中国の若者たちは、「法律で取り締まるのは当然だと思う」「これで安全安心でチャットが楽しめる」などと答えている。

〔PHOTO〕gettyimages

というわけで、いよいよ来週18日から共産党大会だというのに、14億中国人は、この話題を誰も口にしなくなった。日本で言うなら、22日に行われる総選挙の話題を誰も口にしないようなものだ。「物言えば唇寒し秋の風」(芭蕉)。

だがその一方で、党や政府が強調したいことは、これでもかというほど宣伝喧伝するのが、いまの中国の特徴だ。

その一つが、先週のこのコラムで前半部分をお伝えした中国中央テレビのドキュメンタリー番組『強軍』(全8話)である。習近平政権下のこの5年間で、中国人民解放軍がいかに「強軍」となっていったかを描いた計8時間近くに及ぶ大作だ。

http://tv.cctv.com/2017/09/29/VIDAH69dOQiGYNiP87nW7Kwh170929.shtml

今週はその後半部分、10月2日の晩に放映された第5話と第6話、3日の晩に放映された第7話と第8話のエッセンスをお届けする。

第5話でテーマにしているのは、軍の腐敗撲滅である。第6話のテーマは、中国軍の技術。第7話は、軍の紀律。最終回の第8話は、軍民融合がテーマである。