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不正・事件・犯罪 週刊現代

東京地検エリート検事「児童ポルノで停職2ヵ月」は甘すぎでは

退職金は推定1000万円以上

児童ポルノ禁止法違反は下劣な犯罪だ。にもかかわらず、法の番人である検察庁が、児童ポルノを所持していた検事に甘い処分を下し、詳細を明らかにしない。そんな姿勢で巨悪と闘うことはできまい。

「性的好奇心を満たすため」

今年上半期の児童ポルノ事件の摘発件数は1142件に上り、過去最多を記録した。児童ポルノの根絶が大きな社会問題となっているなかで、当の取り締まる側の検事が歪んだ欲望を抑えきれず、法を犯していた――。

東京地方検察庁公安部検事の菅井健二(44歳)が、児童ポルノ禁止法違反で罰金50万円の略式命令を受けていたのだ。菅井は今年4月中旬に児童ポルノのDVDを12枚購入し、都内の自宅で所持していた。

東京地検は9月22日付で菅井を停職2ヵ月の懲戒処分とし、菅井は依願退職した。

菅井は23歳で難関の司法試験に合格したエリートだ。大分県で司法修習を受けた後は、東京地検を皮切りに、仙台、金沢、神戸、静岡、宮崎の各地検に勤務した。

'13年4月から長崎地検佐世保支部長を務めた後、仙台地検に異動。今年4月から東京地検に戻り、公安部で銃器班のキャップを務めていた。

「大都市と地方の地検を交互に行き来するのは、検察官にとっては珍しくありません。現場派の検事として順当にキャリアを重ねてきたと言えます。

ただし、長崎地検佐世保支部長の後に仙台地検検事というのは不可解です。降格人事と言えなくもない。何かトラブルがあったのかもしれません。

もっとも現在の公安部のヒラ検事でキャップという立場は、年齢を考えると妥当なキャリア。このまま東京で役職(副部長以上)につければ出世コースだったのですが……」(元東京高検検事)

公安部は、過激派によるテロ犯罪のいわゆる公安事件に加え、薬物密売などの組織犯罪を担当する。児童ポルノDVD販売は、組織的に行われていたなら捜査対象となり得る。まさに「ミイラ取りがミイラ」だ。

 

今回の件を受けて、東京地検は記者クラブに対して次席検事がレクを行ったが、身内の恥だけに口は重かったという。発覚の経緯については、「別件の児童ポルノ販売への捜査の過程で発覚した。今後の捜査に関わるので詳細は控える」と説明するのみ。

一方で、「事件関係の証拠品を持ち帰ったわけではない。自己の性的好奇心を満たすため、個人的に購入したものだ」と強調した。

DVDの入手方法や、対象となった児童が何歳なのか、その児童が男なのか女なのか、などについて記者から質問があがったが、具体的な説明はまったくなかった。

また、これまで菅井に問題行動はなかったのかと聞かれると、次席検事は「調べたかぎりでは問題は把握していない」と答えたという。

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