ライフ

ADHDの息子が、保育園で「つるし上げ」にあった日

発達障害の息子と漫画家母の奮闘記②
かなしろにゃんこ。 プロフィール

「教室に、保護者が内緒で園児の様子を見られる覗き穴を用意しましたので、日頃のお子さんの様子を見てください」

と保育園の先生に言われました。さっそく行ってみると、教室の窓の一ヵ所を黒いシートで覆って、かわいいキャラクターの絵に小さい穴を作り、外から保護者がこっそりと眺められるように細工されています。その日は午前中の外遊びを観察できることになりました。

息子は一人で機嫌よく園庭の隅のほうで砂遊びをしていました。そこへ、同じクラスの女の子が話しかけてきて、一緒に遊ぼうとしたのですが、息子はなぜか急に怒りだして、持っていたスコップでイキナリ女の子の頭を強くぶちました。

「え~~~~!?  ナゼ叩く必要があるの?????」

息子の乱暴な行動に、私は覗き穴の向こうでフリーズ……。

 

その後もしばらく様子を見ていたのですが、みんなが教室でお遊戯をしている間、リュウ太は一人床に寝そべり、好き勝手にミニカーで遊んで参加することはありませんでした。団体行動が苦手と分かっているのか、先生も息子をお遊戯に誘うことはなく、息子は好き勝手にオモチャからオモチャへダラダラ移動して、まったり過ごしていたのです。

「リュウ太は協調性が無さすぎる!」

ここで息子が変わっていると気がつきました。そして私はガックリと落ち込んで……。

「幼児でも、ある程度まわりの雰囲気に合わせて行動するのが普通じゃないの? リュウ太はまわりに気を遣わなすぎる。こんなふうに育ててしまって、子育て失敗したな……。多動で、一ヵ所に落ち着けない子で、難しかったのは確かだけど、もっと他の子どもと交流させておけばよかった……」

このときは息子の“問題行動”が、すべて自分の子育てのせいだと完全に思い込んでいたんです。リュウ太は、私が着せる服を嫌がったり、食べ物で好き嫌いを言ったり、お風呂や歯みがききを嫌がるといった、生活面での拒否はありませんでした。

そんな息子を私は、「家の中では私を困らせないからラクだわ~」などと、ひそかに喜んでいましたが、今考えるとそこも、一般的な幼児の成長と少し違っていたのかも! って思えるんです。