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橋本マナミが脱ぐのをやめるとき

踏み台に、なんてしませんが…
VOCE編集部

「キレイに撮られたい」を捨てた

事務所移籍後数カ月は仕事がなく、初めてオファーのあった仕事が「手ぬぐい一枚だけで」と言われた撮り下ろしのグラビア。実は、これこそが橋本マナミがスターダムを駆け上がるターニングポイントとなった仕事だ。

「そのお話をいただいたときに思いました。私は女優でもないし、歌手でもない。知名度もない。何もないんだって。唯一あったのが“グラビア”のお仕事。一番苦手でやりたくないことしか残ってなかった(笑)。

それまでは“キレイに見せたい”“キレイに撮られたい”という思いばかりが先行していましたが、そういった気持ちは全部捨てて撮影に臨みました。だから、すごく評判が良かったよと言われたときは単純に嬉しかったし、驚きでもありましたね」

清純系で売っていた自分をすべて脱ぎ捨て、手ぬぐい一枚で挑んだグラビアで認められてからは、あれよあれよという間に『橋本マナミ』の名前は広がり続けた。篠山紀信や今田耕司というビッグネームから撮影オファーが舞い込む。バラエティ番組への出演依頼も増えた。「すべてが繋がった感じでした。いろんな方が引っ張ってくださった印象です」

『#びちょびちょ』より

だからこそ、今のグラビア界で生き抜くことは「すごく難しい」と橋本は続ける。

「10年前は本も物販も賑わっていたから、元気で可愛ければそこそこ成功できたと思いますが、今は本当に難しい。雑誌グラビアの撮り下ろしもほとんどないし、(誰もが水着姿の写真をアップできる)ネットの時代になってしまうと、『グラビアアイドル』というカテゴリー自体が存在しづらいのかも。

あとは誰か“力のある人”から『○○ちゃん、いいよね』と後押ししてもらえることも重要。たとえば、最近めきめき露出が増えてきた天木じゅんちゃんも、榮倉奈々さんが『会いたい』とラブコールを送ったことがブレイクのきっかけになりましたよね。

そういうチャンスを得られるかどうかも大きな分かれ目になるのは事実です。でも誰かが取り上げてくれるのを甘んじて待っていてはダメ。自分から何かを発信し続けていないと、それが拾い上げられることは絶対にありませんから」

 

「グラビアに出ることが嫌でしょうがなかった、誰かにやらされている感が強かった」という時期を人一倍長く経験し、売れない悔しさをバネにして重ねてきた努力が認められた橋本マナミだからこそ言えるコメントだ。

「グラビアは脱がなきゃいけないのだから、女の子なら嫌だなって思って当然。私もそうだったから。でも、そんな気持ちでいたら誰の心にも響くことはないと思います。それこそ、グラビアを土台ではなく“踏み台”にしようと思っているようでは、誰の目にも留まらない時代です。心からグラビアを楽しんで、その中から“自分の売りにできる何か”を発信できること――。それが今のグラビア界を生き残る術なのではないでしょうか」

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