Photo by iStock
政治政策 メディア・マスコミ ライフ

わが家の愛犬事情から、獣医師たちの未来を憂う

加計学園騒動を今あえて考える(1)
このエントリーをはてなブックマークに追加

昔「残飯」、今「オーガニック」

息子と家人のたっての希望で犬を飼い始めて三年になる。

人間社会では少子化が進む一方なのに、ペットの世界は別であるらしい。

我が家の周辺は戸建とマンションが相半ばする東京中心部の住宅地で、徒歩圏内に都内有数の繁華街があるのだが、それでも私が知る限り、半径百五十メートルほどの中に、ペットホテルを兼ねた美容院、動物病院がそれぞれ二軒。最寄りの駅にはペットショップもあって、どこも大変な繁盛ぶりである。

かつて、犬猫は貰い受けるのが当たり前であったが、当節はそうもいかないもので、ペットショップからの購入となったわけだが、その値段には驚かされた。

土地柄もあるのだろうが、販売価格は犬、猫ともに最低三十万円から。高いものになると百万円、中には二百万円越えというのも珍しくない。もちろん我が家の犬は最低価格。それも値切りに値切って、ようやく購入に至ったのだが、これがまた飛ぶような売れ行きぶりで、「一日で八頭も売れることがある」と店員は胸を張る。

 

陳列されているのは、もれなく生後間もない子犬、子猫だ。散歩や買い物途中、たまたま通りかかった人々で店内はいつもいっぱい。そのうち腕に抱く人も現れる。当然、情が湧く。この子を家に連れ帰りたい。しかし、価格は三十万円から。そう簡単に手を出せる金額ではないが、分割払いが可能と知らされるや、俄然前向きになって購入に至るケースも多いようだ。

Photo by iStock

店は商売だし、買う買わぬは客が決めること。これについてはとやかく言うつもりはないが、自戒を込めて言うと、飼い始めたら最後、そこから先、ペットにかかる費用は購入代金なんか安いもの。馬鹿にならないどころか、時にとんでもなく高額な出費を強いられることを、どれほどの人が念頭に置いているのだろう。

昔は犬の餌といえば、飯に味噌汁をぶっかけるとか、人間の残飯を与えて済ませたものだったが、今は違う。餌はドッグフード。それもオーガニックだとか、年齢や体調に合わせてとか、聞けば市販品は一切与えず、すべて手作りという飼い主も多い。

当然、餌代もばかにならないわけだが、それにも増して想定外の出費を強いられるのが医療費である。

我々世代が子供の頃は、犬は外で飼うのが当たり前で、猫にしたって、家の中と外を自由に行き来していたものだった。ところが都市部の人口密度が高くなるに従って、戸建でも犬の場合は吠えの問題もあるのだろう、今や室内飼いが主流である。まして、マンション住まいでは、そもそも外飼いは不可能だ。

記事をツイート 記事をシェア 記事をブックマーク