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仮想通貨 中国

「取り締まり強化」中国がビットコインの暴走を恐れる理由

実は取引の9割は人民元建て

「ビットコイン・バブルはよい終わり方をしない」

9月に入り、対ドルでのビットコインの交換レート(価値)が史上最高値を更新したと思ったのも束の間、仮想通貨市場全体が急落している。

急落の引き金となったのは中国政府による仮想通貨の取り締まり強化だ。そこに、米金融大手JPモルガンのダイモンCEOが「ビットコイン市場のバブルはよい終わり方をしない」と述べたことが重なり、相場は急落している。

ダイモンCEOJPモルガンのジェームズ・ダイモンCEO(Photo by Getty Images)

特に、9月14日の下げは強烈だった。中国のビットコイン取引所大手、”BTCチャイナ”、が今月末で取引を全面停止すると発表したことが仮想通貨市場を震撼させた。

ビットコインが一時30%程度急落したほか、イーサリアム、リップル、ライトコインなども数十パーセントの下落を記録し、主要仮想通貨の対ドルレートは総崩れの展開となった。

今後の展開を考える上で、中国政府が仮想通貨をどう管理していくかは重要だ。

仮想通貨の取り締まりを強化する中国

現在、ビットコイン市場は中国を中心に動いている。ビットコイン取引の9割程度が人民元建てで行われている。

 

ビットコインの採掘=マイニングは先進国よりも電気料金の低い中国に大部分がシフトしてきた。それだけでなく、仮想通貨の発行による資金調達(イニシャル・コイン・オファリング、ICO)も増加してきた。

基本的に、現在取引されている仮想通貨は国家による管理を受けていない。それゆえ、資本規制が敷かれている中国などでは自由な取引をおこなうために、仮想通貨への潜在的なニーズは高まる傾向にあった。

それが、本年年初のビットコインの価値の上昇につながり、その後も中国での仮想通貨取引の拡大がマーケットへの資金流入と価値の急騰を支えたとみられる。

一方、中国共産党は、意のままに経済と金融市場を管理し安定させたい。この点で、中国国内で仮想通貨への人気が高まることは、政府にとって受け入れがたい事実だったはずだ。