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田原総一朗×伊藤惇夫「安倍首相が私に語ったこと」

いまだから明かそう

代表選直後の「不倫騒動」での大混乱。思わぬ敵失に、自民党は笑いが止まらないかもしれないが、困るのは国民だ。「受け皿」不在のこの局面で、これから何が起こるのか? 我々は何を選べばいいのか?

足を引っ張り合う体質

田原 前原誠司・民進党代表が誕生しました。前原さんは、若手の玉木(雄一郎・幹事長代理)さんか山尾(志桜里・前政調会長)さんを幹事長にしたかったはずです。

伊藤 出だしでつまずきましたね。幹事長に抜擢するはずだった山尾さんに不倫疑惑が発覚し、急遽、大島敦元総務副大臣を指名することになった。

不倫疑惑は党内からのリーク説もあるようです。残念なことに民進党は、誰かをトップにすると、その瞬間から足を引っ張ろうとするんですよ。

前原誠司Photo by GettyImages

田原 僕は蓮舫が代表を辞めるひと月前に一緒にご飯を食べたけど、党内の大批判に、精神的にまいっていた。二重国籍問題も、仲間のはずの民進党の議員が批判していた。

伊藤 そういう体質の組織なんです。

田原 今回の代表選にしても、前原さんと枝野幸男元官房長官との一騎打ちになったけど、彼らは前回政権をとったときの中心人物でしょう。民主党にトラウマのある国民の見方は変わらない。

ひと月半ほど前、まだ民進党にいた細野豪志さんと会って話したんです。細野さんは「玉木や山尾を代表にして、自分たちは後ろから応援したい」と言っていました。

伊藤 正論ですね。

田原 でも、その半月後に離党しちゃった(苦笑)。

伊藤 あと数人、細野さんに続いて離党するようですね。細野さんには、10月に新党を立ち上げる思惑があるようです。小池百合子都知事の側近・若狭勝衆議院議員と組むかはわかりませんが。

田原 若狭新党が、前原さんの民進党と将来的に組む可能性があるかどうか。どう思いますか?

伊藤 小池さんや若狭さんからすると、民進党と組むメリットはないと思うんですよ。組んだ途端に新鮮味が薄れる。単独で動いたほうが期待感は高まります。

田原 なるほど。しかし若狭さんにはビジョンがないね。都民ファーストの勢いをそのままに、という考えかもしれないけど、ではどんな政治をしたいのかというと何もない。民進党を離党した長島昭久などで、数は確保できるかもしれないけど。

 

伊藤 政治のビジョンがないのは、小池都知事も同じですね。

田原 彼女は「勝負師」だから。都議会のドンと呼ばれた内田茂元都議、石原慎太郎元都知事、森喜朗元総理と、次々と敵を作って、自分の立場を確かにしていった。つまりは政局の人で、政策には興味がない。

ただし、東京都というブラックボックスを透明化したことはたしかで、この功績は僕も認めます。

伊藤 小池人気は、都議選での都民ファースト圧勝で実証されました。