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企業・経営

amazon追撃を狙うLINEの「戦略」

ただの通話アプリでは終わらない

2016年における最大規模の上場と言われ、一時は時価総額が1兆円を超えたLINE。

その後、株価は鳴かず飛ばずの状態が続き、市場で話題になることも少なくなった同社だが、次の成長ステージを見据えた布石を打ち始めている。

LINEはどこに向かおうとしているのか、今後の成長シナリオについて探った。

利用者6800万人の強み

LINEは2016年7月15日、東証1部に鳴り物入りで上場した。上場直後の初値は4900円と、公開価格である3300円を大きく上回り、時価総額は1兆円を突破した。

上場直後、一旦は株価が下落したものの、その後、急上昇し一時は5000円を突破。だがその後は、徐々に値を下げて3500円まで下落、足下では4000円前後で推移している。

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知らない人もいるかも知れないが、LINEは韓国のIT企業ネイバーの子会社であり、発行済株式数の8割をネイバーが保有している。

このためLINEの株価は、親会社が株式をどの程度、市場で売却するのかという需給要因で決まってしまう側面が強い。

今のところネイバーは継続保有の方針と考えられるので、大きな売り圧力はないはずだが、株価は思いのほか低迷している。最大の原因は話題となるニュースが乏しいことである。

 

LINEは上場前までは、サービス利用者数の伸びがメディアに取り上げられ、常に話題の中心となっていた。

だが、同社はすでに6800万人の利用者を獲得しており、実質的に日本のほぼ全世帯に普及している。もはや存在が当たり前のサービスであり、市場で話題にならなくなってしまったのは、ある意味で当然の結果かもしれない。

ではLINEは単なるメッセージング・ツールを提供する企業にとどまるのだろうか。同社の将来については不確定要素が多く、予測は難しい。だが、最近の一連の動きを検証すると、同社が何を目指しているのか、徐々に輪郭がはっきりしつつある。

楽観的に評価すればという条件付きだが、LINEは米アマゾンに近い方向性を持っていると考えられる。具体的に言えばAI(人工知能)をベースにした、総合的なサービス提供企業である。