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アメリカは北朝鮮の「先制攻撃」を、いまかいまかと待っている

国連安保理の制裁決議で起こること
近藤 大介 プロフィール

今後の展開としては、まずはアメリカが外交交渉に応じるかどうかである。応じない場合、北朝鮮は年内にもう一発、ICBMの発射実験を強行するだろう。それは、ハワイと米西海岸の間を狙った、かなり際どいものになると思われる。

アメリカが正式な外交交渉に応じた場合は、ティラーソン国務長官と李洙墉(リ・スヨン)外交委員長の会談が、ニューヨークかスイスのジュネーブで行われるのではないか。この交渉は相当タフなものとなることが予想され、ことによるとティラーソン国務長官が途中で辞任してしまうかもしれない。

 

一つだけ読めないのが、トランプ大統領の動向である。

プエブロ号事件の時のジョンソン大統領、第一次核危機の時のクリントン大統領は、国際政治の常識に則った理知的な判断のもとに行動した。だが、トランプ大統領の行動は、まるで予測がつかない。ある日本政府の防衛専門家は、先週、私に不気味なことを告げた。

「トランプ大統領は一部の親トランプの強硬派に乗せられて、かつての日本軍の真珠湾攻撃のような先制攻撃を、北朝鮮が行うよう誘導する可能性がある。そうすればトランプ政権は、正々堂々と北朝鮮と戦争ができる」

今回は触れなかったが、中国とロシアも、今後の重要なプレイヤーになってくる。その意味では、北朝鮮問題について考察することは、21世紀の新たな世界の秩序について考察することに他ならない。

今週のコラムの最後にも書きましたが、いまホットな北朝鮮危機では、米・中・ロという3大国のエゴが剥き出しになって現れています。3大国は何を考え、どう動こうとしているのか。ご高覧ください!


【今週の新刊推薦図書】

国会女子の忖度日記
著者=神澤志万
(徳間書店、税込み1,350円)

先週、北朝鮮問題でいくつかのテレビ番組から出演依頼があったが、週の後半は、山尾議員の不倫問題一色になり、すべてキャンセルされた。それで時間が空いたので、興味があって読んでみたのが本書『国会女子の忖度日記』だった。
詳しくは本書をお読みになっていただきたいが、いやはや「国会動物園」で女性が生きていくのは大変である。本書のエピソードの数々に抱腹絶倒しながらも、山尾議員には少し同情を覚えた次第である。