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今年の東京モーターショーは自動車業界「天下分け目」の号砲になる

各国の覇権争いが幕を開けた

出るか?サプライズの新技術・新製品

130年に1度の大変革期に突入したクルマとクルマ社会は、どんな姿に変わっていくのか――。

『BEYOND THE MOTOR』を掲げて、2年に1度のクルマの祭典『第45回 東京モーターショー 2017』(主催:一般社団法人日本自動車工業会)が、10月27日から10日間の日程で開催される。

 

主催者が目指すのは、内外の自動車関連産業の協力を得て、次世代のモビリティ(クルマ)社会がどこへ向かうのかという壮大なビジョンを、東京から世界に向けて発信することだ。

自動運転など新しい技術がもたらす大変革を紹介する展示スペースを設け、来場者に将来像を描くパノラマ映画や自動運転シミュレーターなどを体験してもらうほか、次世代のクルマ産業への参画を目指す素材・機械メーカーや電気通信会社にも展示と情報発信を促しているという。

現段階では内容は極秘とされているが、日本の自動車メーカー各社の展示も大きな目玉だ。ショーの趣旨に賛同して、軸足をこれまでの日本市場だけを意識した展示から、世界市場へのアピールを念頭に置いた発信に移すところもあるという。自動運転や電気自動車(EV)でサプライズの新技術や新製品が飛び出すかもしれない。

いまクルマの世界では、自動運転技術の開発・普及、ガソリン車からEVへの切り替えなど、技術革新の大きなうねりが押し寄せている。そうしたなかで、各国政府はなりふり構わず、自国メーカー・産業を育成・強化するための規制作りを本格化させている。

我が国も、他国の動きを指をくわえて眺めている場合ではない。国を挙げてどのようなクルマ社会を目指すのか、待ったなしの状況だ。

それだけに、今回のショーは、未来をひと足先に実感したい自動車好きのための恒例のイベントにとどまらない。多くのビジネスマンにとって、新たな産業の育成を目指す国際的な覇権競争の行方を探る機会になりそうだ。

入場者数はふたたび増加基調

東京モーターショーは、長らく「世界の五大モーターショー」(フランクフルト、パリ、ジュネーブ、デトロイト、東京)の一つに数えられてきた、自動車産業の国際的な見本市である。

第1回は、1954(昭和29)年に日比谷公園で開催。それ以降、後楽園競輪場、晴海(いずれも東京都)、幕張(千葉県)と会場を移しながら、60年以上にわたって続いてきた。今回は、「名前の通りに、東京開催に戻すべきだ」との声に押され、東京ビッグサイトに場所を移したという。

1970年の東京モーターショー1970年の東京モーターショーの様子。車両は「ホンダ1300X」photo by gettyimages

日本のモータリゼーションの波に乗り、入場者数は第1回(入場料無料)の54万7000人から、ピークとなった1991年(第29回)の201万8500人まで、ほぼ右肩上がりで増えた。この91年は、日本中が沸いたバブル経済の最終局面だった。ちなみに、2年後の1993年、日本車の国内販売台数は年間778万台とピークを記録している。

その後、入場者数は、リーマンショックの影響を大きく受けた2009年(第41回)に61万4400人と減ったものの、前回の2015年に81万3000人まで回復している。