北朝鮮

北朝鮮危機回避の最後の外交手段?「核シェアリング」とは何か

いまこそ議論の時だ
髙橋 洋一 プロフィール

北朝鮮にも「シェアリング」の提案を

翻って、日本はどうか。こうした世論調査を、マスコミは是非実施してみたらいいだろう。核について、日本は唯一の被爆国であり、慎重にならざるを得ない。といって、今の北朝鮮の行動は、日本の非核三原則すら修正をせざるを得なくなるような状況に追い込むほどのものだからだ。

韓国の核保有については、国際社会からみれば、核拡散防止条約(NPT)の点で国際常識に反するのは日本と同じである。となると、韓国はアメリカとの核シェアリングという方向に進むかもしれない。その場合、日本はどうするのかという問題になるだろう。

 

先週木曜日の「ザ・ボイス」では、核シェアリングは、日本だけの問題ではなく、北朝鮮の封じ込めにも使えるはずだとも指摘した。つまり、北朝鮮の核を、中国との共同管理=核シェアリングに持ち込むべきだというものだ。

これは別に中国でなくてもロシアでもいい。中ロにとっても、それぞれの安全保障上、この提案は「渡りに船」ではないだろうか。北朝鮮の核をシェアリングできれば、日本の安全もかなり高まるはずだ。

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もちろん、国家の体制保障を求めて核開発を進めてきた北朝鮮が、おいそれと核シェアリングを飲むはずない。しかし、このまま米朝の挑発合戦が加速して、いずれアメリカの軍事オプションが行使されることを考えれば、核放棄と保持の中間的な性格がある核シェアリングは、北朝鮮にとっても現実的な選択肢になりうるはずだ。

外交においては、まず対話、次に経済的な圧力、そして最後の軍事行動という順序である。しかしながらこれまで北朝鮮の核・ミサイル凍結を目指して、対話が20年間くらい繰り返されてきたが、結局北朝鮮に核・ミサイルの開発をする時間を与えただけで、核・ミサイル開発の凍結に失敗してきた。もはや対話の時期ではないのだ。