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大人になっても手放せないものはありますか?

ライナスの安心毛布から学べること

世界で有名になったライナスの毛布

PEANUTSの日めくりカレンダーを僕は今年の1月1日から使っている。8月24日からはライナスのブランケットが主題だ。いま僕がこれを書いているのは9月6日だ。ライナスのブランケット問題はまだ解決していない。

 

1952年にPEANUTSの連載のなかに登場したライナスは、右手の親指を口に入れている、まだ幼い子供として僕は理解しているが、彼に関してもっとも知られているのは、左手に持っているブランケットだ。ライナスはほとんどいつも、一枚のブランケットを、なかば丸めたようにして持っている。そのブランケットを顔の側面に当てがっていることが多い。

彼にとっては、きわめて親しい、きわめて大切なブランケットであり、作者のチャールズ・M・シュルツはこのブランケットに、security blanketという言葉をあたえた。これがなくては気持ちが休まらず、したがって安心することなどとうてい無理な、手放すことの出来ないブランケット、というような意味だ。

Security blanketという言葉はPEANUTSの連載をとおして多くの人に親しまれ、いまでは英語という言葉の一部分となり、比喩的にsecurity blanketになぞらえることの出来るものも、広くその意味のなかに含まれることとなった。一例として、「これは僕にとってはライナスのブランケットのようなものなのです」という言いかたは、言わんとしていることがすんなりと相手に伝わる言いかたとなって、久しい。

あのブランケットがないから僕の気持ちは落ち着かず不安だ、という心理的な状況を、I lack security.とシュルツはライナスに言わせてもいる。いまの片仮名日本語で言うところのセキュリティとは、意味がまったく異なる。